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盆が来ると「鷺草」が咲く、白鷺(シラサギ)の群れが空を舞うよう・・・。久しぶりの雨が降った、ほんの少しだが草木がいくらか元気を取り戻した感じがする。
きょうは原爆の日・・・奈良の薬師寺で平和の鐘をつく行事がありました。大谷徹奘さんがテレビに出ておられた。20年ほど前のこと、この寺を訪ねたとき大谷氏の法話を聞いたことをいまでも覚えている、その日の法話・・・
日々の生活のなかで少しは不自由感はあるものの、これと云って不自由といい切れるものはありません。そうかと云って心の底から満足しているかと聞かれれば、すぐに頭を横に振ってしまいます。一体何が不足しているのでしょうか・・? 貧しい生活の中から物を持つことに情熱を燃やした結果、物といわれる目に見える世界の追求に明け暮れした現代人を作りあげました。しかし物に対する欲求は満たしたものの、なんとも表現出来ない不満足感、現代人は感謝の気持ちが持てません。
今の人の心を言うなれば「何でも持ってて欲求不満」です。身心安楽という言葉があります。目に見える世界を身、目に見えない心、身も心も安楽のとき人は幸福感を意識します。今、目に見える世界は豊かですが、目に見えない心の世界を考えるときが来ていると・・・寒風のなか薬師寺を訪ね、大谷徹奘氏の法話から教えられた。要約すればこれ、「知足」蹲い(つくばい)の心かと・・。平成13年2月25日の日記から
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