活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

秘めやかに「福は内、鬼は外」

2015-02-03 20:35:23 | 活版印刷のふるさと紀行

 きょうは節分。たった今、「福は内、鬼は外」をやり終えたところです。と、いっても高層マンションのベランダだと福サンは入りにくいだろうし、もし、高所恐怖症の鬼サンだったら外へ出たがらないだろうしと家人と笑いあった次第です。

 七草粥、菖蒲湯、盆の迎え火、月見など、我が家は忘れない限り年中行事はマメに実行しています。子どもの小さいときに、なるべく体験させようとやっていたことがかろうじて今も続いているというのが正直なところです。

 最近、東京でも新年早々から「恵方巻き」の宣伝や予約ばかりが目立って肝心の豆まきが隅に押しやられている感じです。あれは土用の丑の日のウナギと同じで大阪の鮨屋さんの販売戦略から盛んになったと聞きます。当方は不慣れで巻きずしの丸かぶりは遠慮気味です。

 思い出すとその昔、節分の日、ホウロクと呼ぶパエリヤ鍋のお化けのような土器で母が大豆を炒ってくれたものです。その大豆を升に移してこぶしいっぱいに握りしめて部屋ごとで「福は内、鬼は外」と大声を張り上げて、兄弟で競って戸を閉めたものです。そして最後に自分の年齢プラス1粒の豆を食べました。

 さきほど撒いた我が家の豆は目黒のしゃれた店で求めたもの。きれいな福娘とかわいい鬼のイラストが印刷された三角の小袋に炒り豆が20粒ぐらい入っていて、それが12袋で1セットになっている仕組み。小さな福娘のお面入りです。これでは豪快な豆まきは望めません。ささやかで秘めやかな豆まき、ついでに齢の数プラスワンも割愛です。

 

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