写真師の「新カメラ日記」

JRP会員の橘が日々の事、撮影日記などを記録していきます。

兼六園で見る「和」の花 藤・杜若・著莪

2017年05月08日 | 写真日記
    [杜若(かきつばた)]

金沢の伝統文化の一つとして加賀藩の時代から伝わる「加賀宝生」という能狂言の流派がその技術を伝えています。
代表的な演目の一つに諸国を巡る僧侶と杜若の精だという美しい女との幻想的な交流を描く「杜若」というものがあり、市民にも良く知られているものです。
話しのなかに出てくる花の名前が「杜若(かきつばた)」で、花の名前の由来は在原業平が歌ったとされる下記の和歌の頭の文字をとったものとされています。

らころも(唐衣)(着)つつ馴れにしま(妻)しあればるばる(遥々)きぬるび(旅)をしぞ思ふ」

「かきつばた」を表す別な漢字として「燕子花」という字もあります。
花言葉は「幸運は必ず来る・幸せはあなたのもの・贈り物」、万葉集では「恋人とともにしあわせがやってくる」という意味の歌もある、古くから日本人に親しまれてきた花です。
いま兼六園の曲水では次々と青色の「カキツバタ」という極めて和風の花が咲き始めました。

    [著莪(しゃが)]

花言葉は「私を認めて・反抗」
シャガを詠った代表的な句のなかの二句

  隅を照らすに余り著莪の花(清崎敏郎)
  咲き終へし著莪の所在の失せてをり(稲畑汀子)

兼六園から金沢城の大手門を結ぶ白鳥路に沿った水路の脇にひっそりと群れ咲いていました。
原産は中国、かなり古い時代に日本にもたらされた帰化植物のようですが・・・、いまではもともとの日本の花のように兼六園や金沢城という舞台にもぴったりと馴染んでいました。

    [藤の花]

兼六園の広い敷地の中の片隅、金沢神社の裏側にある巨木にしっかりと巻き付いた太い蔓に藤の花が今年も咲いていました。
藤棚で保護され育てられた藤の花ではなく、美しく管理された兼六園の敷地のなかとしては不似合いと言ってもいいほど野性的な生命力を見せつけて咲くヤマフジです。
毎年のように私はこの藤の花に勇気づけられています。

今日は連休の喧騒も少し静まった兼六園で見た花の写真三枚をアップしてブログ[写真師の新カメラ日記]更新しました。



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ブログで公開した写真はフォトチャンネルでアルバムになっています。どうか時間があればそちらもご覧ください。
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