白百合醸造から、ストレート果汁の葡萄液(葡萄ジュース)が入荷です。
一見、普通の葡萄液(葡萄果汁、葡萄ジュース)ですが、業界の方には、驚かれる葡萄液です。
なぜか?
ストレート果汁という点と、葡萄がマスカットベイリAという点です。
まず、ストレート果汁ですが、山梨で販売されている葡萄果汁のほとんどは、濃縮還元です。
濃縮還元は、主にジュース用の濃縮還元果汁に水をブレンドして、100%なり70%なり、希望の%になります。
山梨は葡萄産地なので、葡萄果汁を買い求める消費者は、その果汁は山梨産と思いますよね。
濃縮還元果汁は消費者を騙しているような気がします。
なぜ山梨のワイナリーは、濃縮還元の葡萄果汁を販売するのか?
原料の葡萄が確保できないのが一番の理由。2番目は、ワインより、ずっと利益率が良いからと思います。
でも、襟は正した方が良いのでは。
今回発売の白百合醸造のストレート果汁は、栽培された葡萄を搾ったものです。
ワインと同じ原料です。
製造工程が、ワインと同じ(発酵させないだけ)なので、価格もワインに近くなります。
次の原料ブドウが、マスカットベイリAという点。
マスカットベイリAは、明治末期、日本のワインの父と言われる、新潟の富農の川上善兵衛氏が、家運を傾けてまで品種開発に取り組み、成功させた偉大なる赤ワイン品種。
日本の在来品種として、赤ワインでは日本で一番栽培されているものです。
現在、日本のワインは販売好調なので、マスカットベイリAも不足しています。
それなのに葡萄果汁で売り出してしまう。
他のワイナリーから見ると、「もったいない」と感じさせてしまいます。
ストレート果汁を販売している数少ない良心的なワイナリー、まるき葡萄酒や勝沼醸造、くらむぼんワインなどの果汁の原料は、長野産のコンコードです。
長野産コンコードは、ワインにもなりますが、葡萄果汁としても多く栽培されている、北米原産の品種。
マスカットベイリAのストレート果汁は、記憶ある限り(最近私の記憶力は心配ですが)初めてです。
是非、白百合醸造の葡萄果汁を試してみてください。
下記より、数日中に販売します。
http://hamamatsuya.jp/budoueki-list.htm