山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

日本ワインコンクール2018 驚きの受賞ワイン

2018-08-13 18:41:42 | ワイン四方山話

日本ワインコンクール2018で、蒼龍葡萄酒(勝沼)の山梨のベリーAが国内改良品種赤ワインで、驚きの金賞受賞です。

なぜ驚きか。

普通のワインだからです。

山梨の酒屋では、どこでも売っていて、樽熟成なので、普通のマスカットベイリAのワインより、ちょっとボディがある、という感じのワイン。

いやあ、嬉しいです。さすが蒼龍さんですね。

蒼龍葡萄酒のワインは、今回たくさん入賞しています。甲州種では4つも入賞しています。

日本ワインコンクールのレベルが低いわけではありません。

このワインは1728円ですが、もっと高い価格のワインが銀賞、銅賞にたくさんあります。

ここからは私見ですが、甲州種とマスカットベイリAのワインは、順位がつけにくい分野と思います。

差が出にくいワインです。

今は、ワイン醸造の設備がよくなり、作っている方も真剣です。昔はもっと牧歌的というか、お土産ワインもあったり、兼業ワイナリーだったり。

昔を否定するわけではありません。

甲州もマスカットベイリAも格段にレベルがあがり、差が出にくくなっている。

山梨でも見たことも無いような新設ワイナリーが、入賞しています。調べると、最新の醸造設備があり、納得してしまう。

誰でも上位入賞のチャンスはある状況と思います。

話が逸れてしまいましたが、蒼龍さんの金賞受賞ワインは、よく出回っている日常ワインです。

そういうワインが金賞を受賞すると嬉しいですね。

蒼龍さんは金賞を受賞したからといって、値上げもしないし、販売店を限定するわけでもありません。

そういう社風も素晴らしいワイナリーです。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list3.htm#soryu


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一升瓶ワイン唯一の入賞 日本ワインコンクール2018

2018-08-07 14:02:55 | ワイン四方山話

7/31に結果発表のあった、日本ワインコンクール2018で、一升瓶ワインの入賞が2つありました。

正確には、一升瓶と同じ中身の720mlサイズが入賞です(日本ワインコンクールに一升瓶は応募できないため)。

その一つが、勝沼の錦城ワイン赤です。

国内改良品種の赤(主にマスカットベイリA)部門で、銅賞入賞です。

ラベルには天守閣が描かれていますが、ワイナリー周辺には天守閣はありません。

武田信玄より前の時代、ワイナリー周辺に砦があったため、地名で残っています。

720mlで1330円、1.8ℓ2239円。

一升瓶は大分お得です。

下記より購入できます。

http://www.hamamatsuya.jp/wine-list2.htm#kinjo

もう一つの一升瓶ワインの入賞は、山形の大浦葡萄酒の赤です。

こちらは、当店では扱いがないので、ワイナリーには確認していません。

山形も、古いワイン産地なので、一升瓶ワインが健在ですね。


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日本ワインコンクール2018 感想

2018-08-06 19:39:35 | ワイン四方山話

7月31日に、日本ワインコンクールの結果が発表されました。

ことしで16回目です。

参加のワイナリーは104、日本のワイナリーは、280を超えているそうです。

参加率は4割弱。

山梨の参加ワイナリーは33社。山梨のワイナリー数は80数社なので、参加率は4割弱。

毎年同じような数字なので、参加ワイナリーは大体固定されています。

受賞ワインは、大手5社(メルシャン、サントリー、マンズ、サッポロ、サントネージュ)が目立ちますが、金賞受賞ワイン22のうち、大手5社のワインは10です。

意外と、中小ワイナリーが健闘しています。

山梨は、甲州種とマスカットベイリA(国内改良品種の赤)の産地ですので、その2つに注目します。

甲州種では5つの金賞ワインのうち、秩父ワイン(埼玉県)と月山ワイン山ぶどう研究所(山形県)の2つの県外ワインが金賞受賞です。

島根ワイナリーも銀賞です。

甲州種は、日本で唯一のワインに適しているとされるヨーロッパ系品種ですので、日本固有のワイン品種として、全国で作ってほしいと思います。

山形では戦前から甲州種はあるそうですが、長野や北海道でもどんどん作ってほしいですね。

甲州種では、中央葡萄酒やフジッコワイナリー、蒼龍葡萄酒が、例年通り、高い品質のワインを産出しています。

中央葡萄酒のグリド甲州は、5万本の生産ワインで金賞受賞です。

サントリーの銀賞受賞のジャパンプレミアム甲州が1.8万本、サッポロの銅賞受賞ワインのグランポレール甲州辛口が2.2万本ですから、大手の生産数より多く、品質も高いのですから、大手を凌駕するワイナリーです。

小さいところでは、五味葡萄酒(甲州市塩山)が銀賞トップですね。醸造家の近藤さんがほぼ一人で頑張っているワイナリーです。

イケダワイナリーも社長が孤軍奮闘の小さなワイナリーですが、甲州種で5つ入賞しています。

まるき葡萄酒、白百合醸造、シャトー酒折、丸藤葡萄酒、大和葡萄酒、マルスワインといった常連ワイナリーも複数入賞しています。

一方、入賞常連だった、ダイヤモンド酒造、アルプスワイン、モンデ酒造は今回参加していないようです。

残念です。

マスカットベイリAでは、蒼龍葡萄酒が金賞ですが、8/1の発注で、すでに売切れでした。

発表後、瞬時に売切れだったのでしょうか。金賞受賞は注文が殺到するようです。

老舗ワイナリーのサドヤワイン(甲府市)のオルロージュが銀賞です。

サドヤが経営困難から古名屋ホテルに買収され、見事に復活です。もっと頑張ってほしいですね。

銅賞ですが、錦城ワインは一升瓶も販売されています。

錦城ワインは急死された高埜さんの奥様が社長として頑張られています。

組合員の多いワイナリーを経営されるのは大変でしょうが、今回マスカットベイリAで2つ銅賞です。

マスカットベイリAは、明治時代末期に新潟の富農、川上善兵衛氏が莫大な金額を賭けて品種改良した品種の一つです。

日本在来品種として全国で栽培されています。

甘い香りは、ヨーロッパ品種とは違いますが、日本の醤油やみりんを使った料理にマッチします。

ワイナリーによっては、まったく栽培されていませんが、もっと評価されても良いと思います。

ヨーロッパ品種を日本でワインにされると、平気で3千円から5千円の値になりますが、マスカットベイリA種は千円台で販売されています。

そこが甲州種と似ていて、常時ワインを飲む方にとって、千円台で良いワインがあるのは嬉しいですね。

品質向上のため、価格の高いワインはそれで意味あることです。否定はまったくしません。

今、日本ワインはブームです。

原料の取り合い、金賞ワインは瞬時に売切れ、という現状があります。

しかし、日本ワインコンクールは、日本のワインが売れない、どうにかしよう、ということからスタートしました。

その後、ワインツーリズムが生まれ、徐々に日本ワインが売れるようになりました。

売れるようになり、日本ワインコンクールに応募しなくてもよい状況と思いますが、日本ワインコンクールは原点だったはずです。

日本ワインコンクールに参加しないワイナリーも、是非いつか参加してほしいと思います。

酒屋もバカではないですから、単純に金賞ワインより銅賞が劣っているとは思いません。

 

 

 

 


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シャルドネの一升瓶ワイン 2年ぶり

2018-08-03 19:11:38 | 新商品インプレッション

北野呂醸造(山梨県笛吹市)から、シャルドネの一升瓶ワインが、2年ぶりの発売です。

北野呂さんの自社畑100%.

長野のシャルドネほと辛くはありませんが、瓶熟2年で厚みのある味わい。

本来は720mlのみの販売のワインで、720mlは2808円(税込)。

瓶熟は一升瓶で行い、販売するときに720mlに移し替えます。

その熟成時の一升瓶のままの販売なので、王冠、それも錆びが付いています。

ラベルも無いため、熟成時の印のみ。

そろそろ下記で発売します。

www.hamamatsuya.jp/wine-list2.htm#kitanoro

720mlより大分お得ですが、一升瓶ワインでは最も高い価格です。

何より、シャルドネの一升瓶ワインは唯一です。


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