山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

マルスワイン 山梨 一升瓶ワイン 終売のお知らせ

2013-10-30 17:21:31 | ワイン四方山話

マルスワイン(本坊酒造、笛吹市石和町)の一升瓶ワイン、山梨が終売となりました。

終売の理由は「山梨」という名称にあります。

平成25年7月から、ワインに「山梨」という名称を使う場合は、山梨県産葡萄を100%使用したものに限られました。

国税庁が告知した地理的表示というもので、ワイン業界で「山梨」という名称を守るためです。

地理的表示は、国内はもちろん、国際的にも通用し、他の酒類でも、焼酎で壱岐(福岡)、球磨(熊本)、泡盛(沖縄)、薩摩(鹿児島)、日本酒では白山(岐阜)が地理的表示に認められています。

世界では、シャンパン、ボルドー(どちらもフランス)が、これに該当します。

マルスワインの山梨は、国産ワインと外国産ワインのブレンドです。

山梨のワインには、外国産ワインとのブレンドワインが少数ながら存在します。

葡萄、ワインの産地なのに、外国ワインを使うのはおかしいと、時折批判もされますが、それでは、サントリー、メルシャンはどうなんだ、大分麦焼酎は?、国産ビールは?と議論は尽きません。

知っている限り、20年は販売されていたマルスの山梨には、多くのファンがいました。

残念ですが、違うカタチで、復活して欲しい。

山梨の一升瓶ワインの文化のために。

 

 

 


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中央葡萄酒 グレイス・ビストロ 一升瓶ワイン 終売のお知らせ

2013-10-30 12:44:08 | ワイン四方山話

中央葡萄酒(勝沼)の一升瓶ワインのグレイス・ビストロがこのたびメーカー終売になりました。

グレイス・ビストロは、中央葡萄酒の唯一の一升瓶ワインとして、地元の人々に愛飲され、ロングセラーでした。

ただ、中身に外国ワインが使われていたので、ワイナリーの国産葡萄100%の方針転換があり、終売となりました。

近年の中央葡萄酒は、国産葡萄原料のワインで、各ワインコンクールで入賞を重ねる、山梨のリーディングワイナリー。

ワインの品質では、大手ワイナリーのメルシャンやサントリー、マンズワインと同レベルのワイナリーになりました。

外国ワイン、または外国果汁に頼らなくても、経営に影響が無い、との判断だったのでしょう。

また、グレイスビストロがあるために、国産葡萄100%のワイナリーを謳えないことがイメージダウンになる、との要因もありました。

中央葡萄酒も含め、勝沼御三家と呼ぶこともある、丸藤葡萄酒、勝沼醸造は、すでに国産葡萄100%になっています。

グレイス・ビストロのファンは多いですが、すでに赤ワインの在庫はありません。

白ワインの在庫が少し残っています。

 

 


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巨峰の赤ワインは存在するのか?

2013-10-26 11:41:11 | ワイン四方山話

八代醸造が、新しい一升瓶ワインを誕生させました。

八代醸造に仕入にお伺いした時、ユーモア満点の元銀行マン、小林専務に「何か新しいワインありますか」と尋ねたところ、「巨峰の一升瓶がある」。

巨峰の一升瓶は、五味ワインで発売していますが、数が少なくすぐに無くなってしまいます。

巨峰は誰もが知っている葡萄の王様。

ワインでもロゼの甘口として新酒の時期には幾つかのワイナリーから発売されます。

ただ、最近は挑戦的なワイナリーで辛口の巨峰を作ってもいます。

麻屋葡萄酒では、巨峰のシュールリー製法のワイン(極辛口)を出していました(残念ながら2013年に終売)。

もしかすると、と思いながら「甘口ですか、辛口ですか」と尋ねると、辛口との事。

ユーモア満点の小林専務ですが、時々感じる熱いものを考えると、やはり来たか、と思ったのですが、次の一言には驚愕しました。

「赤ワインです」。

巨峰に赤ワインは考えられない。

巨峰ワインはロゼが常識です。

甲州種が白ワイン、マスカットベリーAは赤ワイン、たまに色がでないマスカットベリーAはロゼにもなる、という常識と同じ位、巨峰はロゼワインです。

確かに巨峰は、赤ワインの原料となる黒葡萄ですが、粒が大きいため、赤ワインのように作っても色が出ません。

醸造の専門家ではないので詳しい事は判りませんが、醸造の途中で液体を抜くセニエ方式で作ると色が出るのでしょうか。

小林専務曰く、「苦労した」の一言でしたが、醸造用の葡萄より数倍高い巨峰を、さらにコストのかかるセニエ方式で作るのでしょうか。

試飲させてもらいましたが、穏やかな渋みの香りは巨峰の、色は赤がしっかり出た不思議なワインでした。

720mlで1575円、一升瓶で2100円。

値段の付け方がよく判りませんが、一升瓶はかなりお得です。

元銀行マンとは思えない価格設定について、「おっちゃん達は高いワインは飲まない」の一言。

マーケティングはOK、ということでしょうか。

 

 


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八代醸造の変わったワイン

2013-10-18 23:43:31 | ワイナリー訪問記

 

定年退職した元銀行マンが2代目の八代醸造。

銀行員だったとは思えないユーモアのある2代目の小林さんから衝撃の言葉が・・・。

「甲斐ブランは今年切る」

まるで融資先の企業を見捨てるかの一言が出ました。

甲斐ブランは、山梨果実試験場が白ワインの原料葡萄として品種改良(甲州×ピノブラン)したもの。ワインとしてはレベル高いものです。

八代醸造では三美神のブランドで販売していました。

ただし、葡萄の粒が小さい(甲州の半分以下))ため、ワインにするには非効率。

単純に計算しても、甲州より倍のコストになります。

小林さんよりそう指摘されると、最近甲斐ブランのワインを他社で見たことがない。

甲州より倍のコストがかかっていますが、価格は倍になっていません。

今まで、自社農園の甲斐ブランで作っていたために、安く提供してきましたが、さすが小林さん、不良債権は放置しません。

720mlの三美神の在庫はまだ余裕があるそうですが、一升瓶は在庫無し。

幻のワインになる前に、是非おすすめします。


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新巻葡萄酒のデラウェア新酒2013の驚異の売れ行き

2013-10-18 23:31:51 | ワイン四方山話

10月1日に新巻葡萄酒のデラウェアの新酒2013が発売になりました。

例年、1ヶ月で売れ切れるのですが、2012年は葡萄が大豊作で、ワインもたくさんあり、1年を通してデラウェアはありました。

まだ2012年のデラウェアの在庫は新巻葡萄酒にあります。

よって、油断していたのですが、10月1日の発売日を過ぎて、新巻葡萄酒に2013年のデラウェアを仕入に伺いました。

7700本醸造し、なんと7000本が既に無くなり、あと700本の在庫のみ。

「今年も香りの素晴らしいワインだよ」と社長夫妻は笑顔で仰いましたが、こちらは真っ青。

2013年は例年通りでした。

2012年が異例な年だったようです。


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