山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

のらちゃや ③

2010-08-22 18:32:51 | お酒以外のブログ
 さて、のらちゃやさんの営業が始まっても、のらちゃやさんは酒を買いに来ない。
「ん、どうしたのかな。お客さんが入っていないのかなあ」と思って、暇な時間帯をねらって、のらちゃやさんに顔を出すと、本来休憩時間の3時頃なのに、お客さんが2組食事中(というより、食事は終わって、おしゃべりしている)。

その一組に、浅川母も混ざっている。
浅川娘さんは、遅い食事を厨房で食べていた。

「どうですかあ」
と尋ねると、毎日忙しい、と明るい顔で返ってくる。

「お酒はどうですかあ」
「うん、基本的にお酒は出さない事にしたあ」
「えー」

話を聞くと、当初お酒も出していたが、お酒が入ると、居酒屋状態になり、お客さんが遅くまで帰らないらしい。
先日は午前2時までお客さんがいて、先にお母さんは帰ってしまうし、大変だったらしい。

お酒を出さなくても、ランチ、ディナーとも忙しい、との事。
それはそれで嬉しいです。

ちなみに、ランチは1000円、ディナーは1500円。
基本的には、食べれないものを聞いて、おまかせコース。
ご飯は、玄米と白米を選べるという。

「でもねー、お酒を出さなくても、お客さん、長いんだよー」
と浅川娘さんは、しゃべっているお客さんのほうを向いて、ため息混じり。

「だって、おかあさんも参加しちゃうから」
どうも、おかあさんは、おしゃべりが好きらしい。

そして僕もなぜかマカナイ食にあり付く。
メニューにもあるピザ。
生地は薄く、具たくさん。味が薄めだから、胸焼け無し。
いくらでも食べれます。
写真は、ちいさなピザですが、2人で行くと、円いピザが出てきます。
ちなみに、横浜の元祖ピザは四角い、とこの前テレビで見ました。

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国産ワインコンクール 2

2010-08-08 14:38:37 | ワイン四方山話
 日本最大のコンテスト「国産ワインコンクール」の結果が発表されました。

全13部門の結果を見ると、山梨以外のワイナリーが、どんどん入賞しています。他県のワイナリーのレベルアップが急速です。山梨のワイナリーも刺激されます。
 
 全13部門の第1位のみ見ると、山梨のワイナリーは4部門のみでした。その4部門の中には、他県のワイナリーの応募がほとんどない甲州種部門が2つあります。この点、山梨のワイナリーは苦しかったですね。
 
 部門は関係なく、評価点20点満点で、17.5点以上獲得した金賞ワインは、全部で13銘柄ありました。そのうち、山梨のワインは8銘柄が獲得しました。この8銘柄のうち、甲州種辛口部門で5銘柄です。山梨のワイナリーが、甲州種に重点を置き、成果が出てきています。

 また、金賞13銘柄のうち、甲州種辛口から5銘柄出ている事から、ワイン全体の中での甲州種ワインのレベルの高さが示されました。
 
 甲州種は白ワインなので、山梨のワインの課題は、赤ワインです。赤ワインでは、日本特有の品種マスカットベリーAや、ヨーロッパ系品種のカベルネソービニヨン、カベルネフランやメルローなどがありますが、これぞ山梨の赤ワインの品種、というものが育っていません。甲斐ノワール種がありますが、今回奨励賞に2銘柄が入ったのみです。山梨の全ワイナリーが納得して栽培するほど良い葡萄品種が欲しいですね。

 さて、甲州種辛口部門ですが、金賞を受賞した5銘柄のうち、現在普通に買えるのは、蒼龍葡萄酒(勝沼)の「勝沼の甲州2009樽熟成」だけです。価格も5銘柄中最も安い1592円。この価格で、金賞を獲得する素晴らしいワインです。

 山梨の特徴である一升瓶ワインは今回のコンテストはどうだったのでしょうか。一升瓶ワインの基本はリーズナブルということなので、一升瓶ワインをコンテストに出す稀有なメーカーはほとんどありませんが、入賞してしまったワインがあります。原茂ワイン(勝沼)の「ハラモワイン甲州」とモンデ酒造(石和)の「甲州辛口」です。出品は720mlでしたが、一升瓶サイズも発売しています。安いのに入賞した恐るべきワインです。

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2010 国産ワインコンクール

2010-08-05 16:44:50 | ワイン四方山話
 8月3日に、2010年国産ワインコンクールの発表がありました。
午後5時に、ホームページで発表されるとのことで、パソコンの前でドキドキ。

 注目は甲州種辛口部門。山梨の誇る白ワインです。甲州種の中口、甘口部門もありますが、やはり辛口。この賞で、1年間のワインの売り方が決まると言っても過言ではありません。

 また、山梨の80社のワイナリーがプライドをかけて作ってくる甲州種だから、そのワイナリーの力量も判ります(注 コンテストに参加しないワイナリーもあります)。まるで、学生時代の成績発表のような、プロ野球のドラフト会議のような、そんな気持ちでパソコンからの情報を見ました。

甲州種辛口部門1位、シャトレーゼ「勝沼 甲州樽発酵」。
このワイナリーは、山梨の菓子メーカーのワイン部門で、ワイン部門は平成12年からの稼業なので、10年でトップに立ちました。恐るべし実力。ただし、ここのワイナリーの商品は一般に出回らないので残念です。

2位は大手ワイナリーのマンズワインの商品。発売が今年の12月なので、まだ飲めません。
3位、勝沼醸造の「藤井甲州」。こちらも9月発売のワインです。
4位、蒼龍葡萄酒の「勝沼の甲州 2009 樽発酵」1592円。こちらはすでに市場に出ていて、山梨の酒屋ならどこでも手に入るワインです。
5位、大手ワイナリーのメルシャンのワイン。発売は10月の商品です。

ここまでが金賞ワインです。4位の蒼龍のワインだけが今飲めるワインです。他のワインが2000円以上なので、庶民的な価格の蒼龍のワインが入賞して良かったですね。

23位までが銀賞ワイン。この辺りまでは、どれもが金メダルになってもおかしくない高いレベルのワインです。その中で、すでに発売されている1000円台のワインを上げると、

7位 フジッコワイナリー「フジクレール甲州樽発酵」
10位 ダイヤモンド酒造「シャンテ Y.A アマリージョ」
12位 大泉葡萄酒「香り甲州 辛口」
14位 丸藤葡萄酒工業「ルバイヤート甲州シュールリー」
16位 蒼龍葡萄酒「シトラスセント甲州」
19位 白百合醸造「ロリアン甲州」
21位 原茂ワイン「ハラモヴィンテージ 甲州 シュールリー」

以上です。
上位入賞の傾向をみると、樽を使ったものが10位までのうち、7つが入っています。甲州種はすっきりしたワインなので、樽を使って複雑な味わいを出しています。
発酵に使った酵母を取り除かないシュールリー製法のワインや、香りの良さを強調したワインも上位にはいっています。

ワイナリー別では、銀賞23位までに、蒼龍葡萄酒のワインが3つ、勝沼醸造、フジッコワイナリー、中央葡萄酒がそれぞれ2つ入りました(大手ワイナリーを除く)。

一昨年、昨年と連続1位を獲得した中央葡萄酒は、銀賞を2つ取りましたが、ワイナリーとしては予想外の結果だったでしょうか。

その他、埼玉県の「秩父ワイン」、静岡県の「志太 中伊豆ワイナリー」が甲州種で入賞しました。特に、秩父ワインは、「甲州 樽貯蔵 2007」が、甲州種中口・甘口部門で3位です。県外のワイナリーが、甲州種ワインを作ってくれて嬉しいですね。






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