山梨のワインのブログ

山梨の酒屋の4代目が、ワインを中心に、山梨の酒を、愛を込めて書き溜めます。

マルサフルーツ→日川中央葡萄酒→新巻葡萄酒→北野呂醸造→八代醸造

2012-04-25 12:19:02 | ワイナリー訪問記

4月の天気の良い日に、笛吹市一宮町周辺のワイナリーへ、一升瓶ワインの買出しに行ってきました。

まずは一軒目、マルサフルーツ古屋農園へ、あじろんワインの一升瓶を買出し。

二軒目は日川中央葡萄酒へ。リエゾンワインの「いちのくらワイン」は新規取り扱いワインです。

リエゾンワインには、「依託醸造ワイン」という商品があります。葡萄栽培農家の方が葡萄をワイナリーに持ち込み、ワインにして返してもらうシステム。その余ったワインが「いちのくらワイン」になります。「いちのくら」は日川中央葡萄酒がある地名一宮町市之蔵から。

リエゾンさんでは試飲用の甲斐ブランと、甲斐ノワールをいただきました。

楽しみです。

三軒目は新巻葡萄酒へ。実は目と鼻の先にはアルプスワインがあります。(アルプスワインさんの看板も見えます)

新巻葡萄酒では看板が新しくなっていました。新巻葡萄酒、ゴールドワインも夫婦2人で営むワイナリー。ご主人も奥さんも大変元気な方。忙しい時期は、息子3人が手伝います。

 

 

 

 

 

 

 

 

四軒目は北野呂醸造へ。売れ筋のウインワイン黒ラベルは原料不足だそうです。そのため、現在のロット分は輸入産葡萄果汁が3割ほど入っています。2012年の新酒から、国産100%に戻ります。

最後は八代醸造へ。

こちらの篠原社長、90歳です。白ワインの甲州種辛口(甲州路)は品切れになりました。赤ワインもそろそろ品切れになるそうです。今年はよく売れているとのこと。義理の息子さんが専業になり、若いスタッフも入りました。

すでに山梨は葉桜・・・。

 

 

 

 

 

 

 

でも桃は満開です!本日お伺いしたワイナリーは、すべて近くに集まっていて、2時間で買出し終了でした。


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メルシャン エヴリィを飲んでみました。

2012-04-21 11:52:30 | ワイン四方山話

メルシャンから新しいワイン「エヴリィ」が発売されました。

さっそく試飲、裏ラベルには輸入ワイン、輸入果汁とあります。

まあ500円そこそこのワインですから仕方ありません。

 

まず白ワイン、香りがすごい!爽やかな柑橘系の香りを強く感じます。

果汁からこの香りを引き出すことが、メルシャンの新しい技術らしい、

口に含むとしっかり酸味もあって、すっきりとても飲みやいワインです。

 

しかし白ワインの裏ラベルには酸味料の文字が、どうやら酸味は添加しているようです。

輸入果汁には100%のものと濃縮のものがあり、より安価な濃縮の果汁を使用したため、

果汁を濃縮する過程で、失われた酸を補う必要があったのかな。

濃縮果汁とは、100%果汁から水分だけを取り除き、1/5程度に容量を減らしたもので

使用するときに水を加えて、また100%の容量に戻します。

果汁の容量が減るという事は、中に溶け込んでいられる酸の量も減るという事なので

溶け込んでいられない分が、結晶化して果汁から失われてしまうのです。

もちろん糖分も結晶化します、でも糖は水を加えればまた溶けますが、

酸は一度結晶化すると、水を加えただけでは溶けなくなってしまうのです。

 

次に赤ワイン、こちらもデイリーワインとは思えないほど良い香りです。

口に含むとその渋味と味の厚みにびっくり。

 

赤ワインの渋味や味の厚みというものは、

ぶどうの果皮や種を一緒に発酵させる事によって得られます。

しかし搾っただけの果汁を使用しながら、たとえ輸入ワインをブレンドしているとはいえ

十分渋味とコクを感じるワインに仕上がっているのは、

メルシャンの果汁処理とブレンド技術がなせるわざかなと。

 

ただ、ラベルでは渋味も味の厚みもミディアムとフルの中間になっていますが、

これは贔屓目かな、ミディアムぐらいでいいと思いました。

まあこの価格でこの品質、ミディアム以上といいたい気持ちもわかります。

 

とにかくこの「エヴリィ」、ワインを味わうというよりメルシャンの技術を味わう

そんなワインです。

 

 

 

 


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日川中央葡萄酒 リエゾンワイン訪問

2012-04-05 12:59:02 | ワイナリー訪問記

山梨県笛吹市一宮町は、勝沼町に次いで、ワイナリーが多い町です。

一般販売しているワイナリーを数えると、ルミエール、矢作洋酒、すずらん酒造、アルプスワイン、北野呂醸造、新巻葡萄酒、日川中央醸造と7社あります。

そのうち、国道20号線より南にあるのが、アルプス、北野呂、新巻、日川中央の4社で、この4社は車社会にどっぷりつかっている山梨県人でも歩いて行ける距離にあります。

この4社のうち、アルプスワインは若いスタッフが入り、対外的にも活発に活動しています。

他の3社は、それぞれ現社長が第一線で頑張っていらっしゃるので、対外的には地味なワイナリーになります。

日川中央醸造は、3社の中で、最も地味なワイナリーでしょうか。

ブランド名は「リエゾン」、社長は堀内孝氏です。

最も地味な印象になるのは、ここのワインの半分以上は、一般販売されていないためです。

山梨のワイナリーにはあることですが、栽培農家が葡萄を持ち込み、ワインで返してもらう依託醸造が、リエゾンワインでは半分以上を占めています。

だからといって、他のワイナリーと比べて品質が劣っていることは無く、むしろ逆で、栽培農家は他のワイナリーにも持ち込まれるので、品質が悪いと続きません。

1年1年が勝負の依託醸造が半分以上占めるリエゾンワインの設備は、コンパクトながら近代的で、非常に清潔なワイナリーです。

醸造設備に隣接する倉庫の地下には、温度管理された貯蔵庫があり、発売されていないワインが、一升瓶で数百本眠っています。

中には、30年前のワインも。この古酒を、どのように発売するかは未定だそうです。

自社葡萄園では、試験的に色々栽培していますが、山梨の風土に合うのは、やっぱり白は甲州種、赤はマスカットベリーA種で、これからもこの2種を中心にしていくそうです。

堀内社長には3人の娘さんがいらっしゃいますが、誰か一人ワイナリーを継いでほしい、と考えているそうです。

近代的な設備や研究熱心な社風、膨大な古酒など、これからも発展していくワイナリーです。

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