山梨には約80社のワイナリーがあり、そのうちワインを普通に販売しているのは、約60社と言われています。
その約半分は、家族経営の小さなワイナリーです。
山梨市下栗原にある鶴屋醸造もその一つ。
県道34号、通称「旧20号線」線の下栗原の四つ角にあるので、目立つ場所にありますが、一見小さな工場のような建物なので、看板がなければ、ワイナリーとは気付きません。
この旧20号線を勝沼方面に走ると、白百合醸造や大和葡萄酒、中央葡萄酒、麻屋葡萄酒のある等々力交差点、マルサン葡萄酒などがあります。
鶴屋醸造は、あまり知られていないワイナリーです。
その理由の一つは、所在地が山梨市だからでしょう。
山梨市のワイナリーというと、サントネージュワイン、旭洋酒、金井醸造場、東しん洋酒などがありますが、まとまってイベントをすることは無いようです。
山梨のワイナリーの一大イベントになったワインツーリズムにも参加していません。
鶴屋醸造は日川沿いにありますが、橋を渡れば一宮町、旧20号線をちょっと走れば勝沼町なのに、ちょっと残念な住所です。
ワイナリーは、兄弟で経営されています。
兄さんが醸造、弟さんが営業でしょうか。
白は甲州種がメイン、赤はマスカットベリーA、ドイツ系のツヴァイゲルト、メルローです。
ツヴァイゲルトは珍しく、720ml換算で800本ほど作っているそうですが、1年のうち数カ月で売り切れてしまうということで、今回は品切れでした。
メルローは植えてから5年ほどなので、まだ単品種で出す量そうです。
自社畑で、試験的にいろいろ栽培して、土地に合う品種を探しています。
一升瓶の販売も多く、数量的には720mlと半々ぐらいで、口コミ客がほとんどということ。
知名度はありませんが、丁寧に造るワインは、価格も抑えられていて、細かい対応にも応じてくれる親切なワイナリーです。