令和2年1月3日の訪問です。箱根駅伝での青山学院大学の総合優勝が決定的となったことを見届けてから、自家用車で越谷市方面へ向かいました。道中、毎回この板金屋さんの前を通るのですが、不器用な私には到底縁の無いことだと知りつつもこの好待遇に心惹かれてしまいます。これまでと同じく閉店間際にお店に到着すると、想定内の30人程の行列。ぽかぽかさすら感じる陽気の中、約80分待ってラーメンが配膳されました。
大ラーメン(麺かため)、野菜大蒜脂。
麺丼には固形脂と大蒜。
「かため」をお願いした麺は、表面に二重三重の膜が張っているような強い抵抗を感じる茹で上がりです。
「標準」や「やわらかめ」に比べてモチモチさはかなり控え目で、中心部も含めて小麦粉のがっしりとした強さが伝わってくる、強めの歯応えがありました。ここ数回わがままを言って、3種類の麺の茹で加減を試してみましたが「かため」にすると、越谷の太くて厚い麺の長所があまり生かされないような気がしたので、もう「かため」を頼むことはないかもしれません。
サブ丼に移して野菜と麺に絡めた脂には大きな野菜の姿も。特にしんなりとして良く味も染みた長ネギは、無類のネギ好きの私にとっては嬉しいサプライズでした。
大蒜は水分含有量の多いピリッとした辛味を持つもの。これ位だと他の味の領域を侵食せず、丁度良いアクセントとなります。
サブ丼には豪快に盛り付けられた豚と野菜と大蒜。この盛り付けは店主さんと女性助手さんの、どちらによるものだったのか。
醤油ダレが回し掛けられた野菜はいつもより火のとおりが深く、噛み締めるとグュッという深い音が響いてきました。ここの野菜は変な青臭さがなく、これだけでもいつも美味しく頂けます。後で女性助手さんに教えて頂いたのですが、グルエースを少し加えたお湯で茹でているとのこと。納得しました。
こちらにも大蒜を添えて頂きました。分けて下さるとスープに混ざりにくく、じっくりとそれぞれの良さを味わうことが出来るので大いに助かります。
豚は2つ。大きさといい品質といい、お年玉ですね。
見た目も美しい、しっとりさを保ちながらもしっかりとした噛み応えのある赤身が美味しいもの。実はこれ、端豚なんですよ。
みっちりさよりも瑞々しさと軟らかさが勝った赤身は、万人が食べやすいであろうもの。出汁を取った後の豚のはずなのですが、旨味もしっかりと伝わってきます。
豚出汁と調味料によるコクがラードが加えられたことによりさらに深まった印象のスープは、醤油の塩味はほんの一瞬だけ舌に突き刺さる、円やかさが全面に押し出された味わいでした。ただ、固形物間食後に残ったスープを口に運ぶと、冷めたせいもあってか、より塩気を感じるものに変化していました。
ゆっくりと22分をかけて完食。店主さんと、来客数の多さによる忙しさのせいかようやく賄いにありつくことが出来た助手さんに、年始の挨拶をして退店しました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます