67camper's Blog

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スタンレイのテナーに酔いしれる

2007-06-01 00:12:49 | jazz & vocal
Hustlin'/Stabley Turrentine
(Blue Note ST84162)


 ジャズ史にのこる夫婦のコラボレーションは古くはLouis ArmstrongとLil Armstrongに始まりますが,この後もRed Norvo/Mildred Bailey, Mary Lou Williamas/John Williams(as) and Shorty Baker(tp), Joe Guy(tp)/Billie Holiday, Ray Brown/Ella Fitzgerald等結構あるもんですね。このStanley TurrentineとShirley Scottのカプルも忘れてはならない一組です。もともとはスタンレイはMax Roachのグループ,スコットはプレステッジの諸作にあるようにEddie Lockjaw Davisのグループにいたわけですが60年代に入り音楽的に共鳴し共演のうえゴールインしたと言えます。一連のブルーノートの録音で結婚した2人のソウルフルなプレイでの緊密なコラボレーションが聞かれます。本日のアルバムもそう言った一枚です。

 メンバーには名盤「ミッドナイトブルー」で抜群の相性を魅せたKenny Burrell(g), ロリンズグループでの活躍が有名なBob Cranshaw(b), Billy Mitchell-Al Greyグループで活躍したOtis "Candy" Finch(ds)からなるクインテットです。A面冒頭のブルース"Trouble NO.2"からグッと黒い世界が広がります。スタンレイのアーシーでソウルフルなテナーに酔いしれます。ケニーのコーダルなコンピングもここちよいですね。ちなみにNo2は、この曲のセカンドバージョンの意で、ファーストバージョンは"Never Let Me Go"(4129)で聞かれます。続く,"Love Letters"のバラードプレイも素晴らしいです。そして再びブルースのタイトル曲”Hustlin'"に戻る構成がいいですね。B面トップの"Ladyfinger"のバレルのブルージーなプレイは彼の真骨頂です。バラード"Someone Happen To me"に続き現れるドボルザークの"Goin' Home"(アイク・ケベックで有名)の魅惑のテーマにニンマリできます。スタンレイの隠れた名盤と言えると思いますよ。

 所有盤はBLUE NOTE New Yorkラベルのステレオ盤です。オルガン入りなので敬遠されがちですがケニー・バレルファンにも絶対受けるアルバムと思います。