Here 'Tis/Lou Donaldson
(Blue Note 4066)
(Blue Note 4066)
昨日のマッキャンのブルースに続いて,今度はルー・ドナルドソンで行ってみましょう。ルーについては説明不要,ブルーノートの初期から活躍するこのレーベルの看板プレーヤーですよね。ブレイキーのバードランドのライブ録音でブラウニーとフロントを形成したこのアルトサックス奏者は,後にジョージ・ベンソンを入れた五重奏団でアリゲーター・ブーガルーの大ヒットを飛ばします。1500番台の終わり頃から,早々とチャカポコを入れたユニットで演奏し,4000番台に入ると積極的にオルガンを加えたコンボでファンキーでグルービーな演奏を展開していきアリゲーター・ブーガルーにつながって行きます。本日のアルバムはドナルドソンが初めてオルガンを加えたカルテットでの演奏です。
メンバーはリーダーのルーのアルト,Grant Green(g), Baby Face Willette(org), Dave Bailey(ds)のカルテットです。有名ですが意表をついた一曲目"A Foggy Day"で始まりますが、これがこのアルバムの本質ではないと思います。やはりA-2のタイトル曲のブルース"Here 'tis"で決まりです!ルーのブルージーなアルトは勿論ですが,こう言ったブルースでのグリーンのソロは最高です。Willetteのファンキーなソロ、コンピングとグルーブ感溢れるプレイも素晴らしく、ルーのオルガンとの相性が不滅だと知らしめた名演と思います。B面でもルー、グリーンの好調さに加え,"Watsusi Jump"に見られるようなスタカートとロングトーンを織り交ぜたWilletteの好演はBN第2のオルガンプレーヤーの実力を示した好トラックと言えると思います。
所有盤は"NEW YORK, USA" アドレスのモノラル盤です。オルガンの音が厚く気持ち良いですね。