67camper's Blog

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カーメンのトーチソングもいいものだ!

2007-06-28 01:36:59 | jazz & vocal
Torchy!/Carmen McRae
(Decca DL8267)


 黒人女性ボーカルではエラ,サラ,カーメンは御三家といわれジャズボーカルを語る上では避けて通れない。今日はカーメンのデッカ時代のトーチソング集を取り上げてみます。独特の金属性の声は彼女の強烈な個性ですがこのアルバムでもそのメタリックボイスは健在です。フレージングのうまさ、リズムへの対応,どれをとっても素晴らしく,選曲の渋さもあり愛すべきアルバムに仕上がっています。デッカではレイ・ブライアントのコンボがバックをつとめる"After Glow"が有名ですが,本作品のようなストリングスがバックに入っても彼女のボーカルは何ら輝きを失うことはありません。大写しになった彼女のアップを使った黒いカバーも印象的な一枚と言えます。

 バックはRalph BurnsのオケとJack Pielsのオケがつとめています。サイドAでは"Last Night When We Were Young", "Speak Low", "But Beautiful", "Midnight Sun"等の名曲が取り上げられていますが,中でも"Midnight Sun"の出来の素晴らしさは特筆モノですね。サイドBでは冒頭の"yesterdays"、続く"We'll Be Together Again", さらに"Good Morning, Heartache", "Star Eyes","Ghost of A Chance"と渋い選曲で聴かせてくれます。後期のライブ盤や弾き語りの小編成のセッションも良いですが、デッカやキャップ時代のこういったオーケストラバックのカーメン素晴らしいですね。4半世紀前に一度,彼女のライブを聴いたことがありますが,今聴くことができれば、かなり違う印象で,ちがった感慨が得られそうな気がするのですが、もう彼女はいませんね。もう一度聴いてみたかったシンガーでしたね。

 所有盤はデッカのモノラル盤でピンクラベル。”Not For Sale”とプリントされたプロモ盤です。カーメンのトーチソング、アノ声で聴かされると結構耳に残りますよ!