Gotta Travel On/Ray Bryant
(Cadet LP-767)
(Cadet LP-767)
低音(左手)をいかしたソロピアノと言えばレイのピアノが思い出されます。曲はやっぱり"Gotta Travel On"ですね。確証はないのですがフィニアスの演奏で有名な"Harlem Blues"とは同じ曲だと思うのですが・・・?そうですよね??。この曲を演奏するレイのプレイで有名なのは,何と言ってもアトランティックのモントルーのライブでしょう。この曲とか”A列車で行こう”などはレイのソロでの十八番的題目ですよね。レイのアルバムはプレステッジ、エピック,コロンビア、アトランティック,パブロとそれぞれで好盤を制作していますが,枚数は多い物の過小評価されているのがアーゴ(カデット)、Sueなどのアルバムと思います。一曲が短くややR&B色を打ち出したアルバムが多いのが原因でしょうが、このなかから"Gotta Travel On"をタイトルに据えたアルバムを本日はアップしますね。
66年の録音でメンバーはRay Bryant(p), Walter Booker Jr.(b), Freddie Waits(ds)のトリオです。曲によって,各面2曲ずつClark Terry(flh)とSnookie Young(tp)が加わりますがラッパはテーマやリフをする程度でソロはありません。A-1の"Gotta Travel On"を始めとするトリオ演奏がいいですね。他の曲もブルースに根ざしたものが多く,B-2ではミルト・ジャクソンの"Bags Groove"も取り上げられています。B-1の"It Was A Very Good Year"の魅惑のテーマもわすれられませんね。いずれも強烈な左手が強調されており,レイならではのアプローチが聞かれます。
所有盤はカデットのモノラル盤です。切り抜きタグを集めたアーティスティックなカバーも印象的です。