上位合格の為にどのような勉強をするべきなのか。
他人に差をつける、というよりは、他人に差をつけられないようにしつつ、そのような部分が増えれば増えるほど上位に行く、というイメージの方が正しいような気がします。問題が非常に難しいので、文字通り抜きん出た答案を書くのは至難の業です。結果的に抜きん出るような感じを狙うべきです。
まずは、典型論点で書き負けないようにすること。答案は流れが出るような答案を目指すこと。例えば、趣旨・理由付けと規範部分が対応しているかどうかという点まで詰める必要があります。例えば、理由①と規範①部分が、理由②と規範②部分が対応しているのに、理由は①しか書かない、というのはやりがちな間違った「端折り方」です。メイン論点でこれをやるのはやはり良くないです。
問題提起も的確にできるようにしたいです。やはり印象が全然違います。問題提起や規範部分の論証はコンパクトかつ正確に、当てはめ部分は重厚に、というバランスが最高です。上位合格する人の答案は悪い意味での饒舌さがありません。同じようなことを重ねて書くようなこともしていません。また論理が行ったり来たりしていないのでテンポ良く読めます。流れの悪い答案は、そもそも作成者自身が論点なり事案の特殊性なりを理解できていないからそうなるのです。日頃からコンパクトに説明する癖をつけましょう。
過去問題の分析を行い、試験委員が望んでいる答案像を各科目具体的に持つことも大事です。これが持てていないと普段の勉強でズレが出てきてしまいます。「問題文の読み方スキル」を身につける必要があります。
問題文を読んでいなくてもその人の答案だけ読んで、何となくどんな事件なのか想像つくような答案というのは、事実関係が的確に盛り込まれている答案です。答案だけ読んでもまるでイメージが持てないような答案は、抽象論をだらだら書いた旧司法試験的な答案です。