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2016.9.18 『雄鉾岳』(999.5m)

   三連休初日、『小鉾岳』から下山して八雲町で入浴し、

移動して『雄鉾岳』の登山口まで入って車中泊。

『小鉾岳』と『雄鉾岳』。

どちらも「おぼこだけ」と読み、その字のごとく頂上付近が鉾先のように鋭い岩稜帯となっている。

 

 私のブログでは、山の標高の1m未満を四捨五入して表記している。

ところがこの『雄鉾岳』を国土地理院の地形図に照らし合わせて見てみると、

「999.5m」となっており、それを1,000mと表記するのは心苦しいので、

この山だけは正確な標高を記すことにした。

 

 6時25分、登山口をスタート。

先行して入山した2組を間もなく追い抜き、快調に歩を進める。

初登のこの山に入山して知ったが、行程の殆どが沢登りだ。

靴中を濡らすことはいので、沢靴を必要とはしないが、渡渉に自身がない人は沢靴の方が安心だ。

Hiromiはあまり渡渉を得意としないが、今回だけはいつもよりスムーズだった。

左岸、右岸と渡渉を繰り返して徐々に高度を上げて行く。

前日から感じていたが、先日たて続けに襲来した台風の影響が、この辺りではあまり感じられない。

このルートでは何本かの倒木が確認されたものの、強風が荒れ狂ったという印象はない。

沢はやがて枝沢の小沢となり、水量が減って行く。

踏み跡はところどころ判然としない箇所があるものの、

注意深くルートファインディングを試みれば大丈夫。

小沢はやがて水が涸れ、それでもルートは枯れ沢の中を進む。

そして傾斜を増し、登行のスピードが鈍ると、眼前に頂上へ突き上げる大岸壁が現れる。

これは凄まじい迫力だ。

枯れ沢は岸壁に向かって右端に向かい、岸壁直下で登山道が左に向かってトラバースを開始する。

岸壁直下のこのトラバースが結構長い。

8時35分、ルンゼ下部。

ここからルンゼの急登だ。

一直線にクライミング要素の濃い登りが続く。

固定ロープは張られているものの、誰がいつ設置したものか不明なので、私は極力それに手を触れない。

それより自生する笹の方が信用できる。

そんな古いロープを頼りにHiromiは登るものの、地面が水分を含んでおり、岩がよく滑る。

大変危険なところだ。

このルートで出会った4組の登山者たちの足元を見ると、ハイキング用の靴やアップシューズを履いていた。

これでは危険を助長する。

高山対応の固い登山靴でなければ歯が立たない。

ハイキングシューズやアップシューズで何とか登ったとしても、下りのことを考えるとゾッとする。

  Hiromiはルンゼを何とか登りきって「海見平」と呼ばれる頂上大地へ。

垂直の大岸壁の上は、広い笹の大地たった。

しかし沢からは晴れてすっきり見えていた頂上部が、このころにはすっかりガスに包まれてしまっていた。

 

 9時5分、頂上。

何にも見えねえ~

とりあえず記念撮影をして下山開始。

Hiromiのルンゼ下降が心配だったが、ロープに振られ、岩に身体や顔をぶつけながらも、何とか下りついた。

しかし久しぶりに沢歩きをしたHiromiの膝が悲鳴を上げていた。

その後の下降には登りと同じ時間をかけてゆっくりゆっくり。

 

 11時45分、登山口。

この山の歩行時間を登山口の案内板で改めて確認すると、登り3時間30分とある。

一般の登山者を対象に3時間30分は無理だ。

4時間30分と表記すべきだと、私は思う。

往復9時間の行程、それがこの山だと感じた。

わずか1,000mほどのこの山は、その標高には似合わない登りごたえがあった。

 

 

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2016.9.17 『小鉾岳』(792m)

 今年のシルバーウィークは17(土)~19(月)日の三連休。

山行計画の作成においては一苦労だ。

道北、道東、北大雪、東大雪、日高山脈という広い地域において、

先日の台風4連発という考えがたい襲来を受け、とても山に向かえる状況ではない。

それに加えて日ごとコロコロ変化する天気予報に翻弄された。

そして土曜の朝、最終変更でHiromiを拾い、道南に向けて車を走らせた。

道央自動車道を恵庭から利用し、落部インターで下車。

高速自動車道をここまで利用したのは初めてだ。

 

11時5分、登山口をスタート。

登山口には先行者の車が1台だけ。

それがまさか・・・

  入山すると、いきなり細尾根の急登が始まった。

この山に登るのは初めてだ。

道南の登山愛好家には申し訳ないが、この地域は高い燃料と長時間に渡る運転という労力を消費して、

わざわざ出かける魅力に欠ける。

定年前は、夏休みを利用してまとめて登り歩こうと、毎年のように考えたものだが、

いざその時が来ると、魅力が増す他の山域へ出かけていた。

登山道は珍しく、両側が切れ落ちた細尾根に刻まれている。

従って、ガスで何も見えない中でも、両側の下方深くが見えるので、それほど退屈はしない。

登り初めて20分も経った頃だろうか、この日我々以外唯一の先行者が下りてきた。

そこで二人パーティーで下山してきた後ろの女性が、「Amigoさん!」、「Taeko!!」

Taekoは以前『ミニ山の会』にいた女性で、退会してから山でバッタリ出会うのはこれがもう3回目だ。

それにしても、道南のこんなローカルな山でバッタリとはなあ・・・

登山道は細尾根の急登でどんどん高度を稼ぎ、616m標高点に達すると、南寄りに進路を変える。

そのころには辺りが背の高い笹に覆われ、全く視界が効かない。

そういうところは早く消化していまいたく、先を急ぐ。

頂上手前で両手の補助を必要とする急な登りがあるものの、短いのですぐにクリアし、

12時15分、、立派な標識が立つ頂上に至る。

南側が絶壁で落ち込んでいる頂上からは、天気が良いと内浦湾の眺めが素晴らしいのだろうと、

容易に想像させてくれるが、あいにくガスで何も見えなかった。

ちょうど昼時の頂上で昼食を摂り、淡々と下って、

13時30分、登山口。

 

  ガスで何も見えなかったが、やはり初登の山はワクワクするものだ。

 

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