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2018.8.19 『樽前山・西山』(994m)~『東山』(1,024m)~「932mP」 支寒内から入って一巡り

 

 盆が過ぎても8月いっぱい土曜休日がない私は、

この週末も日曜日だけの山行だ。

盆休山旅で1,000kmほど車を走らせたので、

今回は近場に決めた。

そんな近場でも、日帰りの早朝運転は嫌なので、

土曜の終業後、Hiromiを拾って支笏湖の支寒内(シシャモナイ)まで走った。

Hiromiの住まいから支寒内まではちょうど1時間。

到着して乾いた喉に一気に‘のどごし生’を流し込んだ。

「う、うめえ~っ!!」 

 『樽前山』には私が最も好む広さがある。

従ってそんな広い景観を楽しみに、毎年登っている山だ。

それも通常の登山口である「7合目」は人や車が多いので避け、

常に支寒内から作業道を利用して登っている。

このルートは外輪山に上がるまで人に出会うことがなく、

大変静かな山旅を楽しめる。

 

 日曜日の朝6時20分、

作業道のゲート前の駐車地をスタート。

気温は低めだが、歩き出すとすぐに暑くなるので、

二人とも夏スタイルの軽装だ。

ただ、この山の気象状況の変化は十分承知しているので、

準備は万全に整えてある。

作業道はゲートから2.2kmで終点を迎える。

この作業道はかつて倒木で覆われたこともあったが、

長い時を経ずして整備された。

そんなに重要な作業道なのか?

と、首をかしげたくなるような迅速さだった。

  作業道は2.2km歩いた後、

6時55分、枯れ沢に吸い込まれて終点を迎えた。

この枯れ沢を下流に向かうと「苔の洞門」となる。

ここからは枯れ沢の左岸にかすかに残る踏み跡をたどる。

昨年までは結構はっきりしていた踏み跡だが、

歩く人が少ないためだろう、

ほとんどわからなくなっている箇所もある。

ただ、この一帯は下草がまばらで笹は無し。

どこでも容易に歩ける状態なので、

方向感覚が優れている人なら、

踏み跡を気にすることなく進める。

そしてこの辺りは黄緑色のコケが美しい樹林帯だ。

そんな景観を楽しみながら飽きることなく歩いて行くと、

突然樹林を抜け、まばらな白樺林の自然庭園に出る。

この自然庭園が美しく、当会のToshiが好む景観だ。

いやいや、ToshiだけではなくHiromiもここに来て、

「これこれ、この庭園がいいんだよねえ~」と感激。

この自然庭園は溶岩台地の上に有り、

このあとは一貫して溶岩の上を歩くことになる。

木々がまばらな中、

正面に見える外輪山の上の溶岩ドームを目指して直進する。

ゆっくりゆっくり高度を上げて、

外輪山の裾に取り付く。

そして足元の不安定な溶岩の急登を経て、

外輪山に敷かれた登山道に乗る。

振り返れば素晴らしい風景が広がる。

 

 外輪山の登山道に乗って前方に目をやると、

大きな『西山が』鎮座している。

何度見ても素晴らしい!

二人して広い世界を楽しみながら、

淡々と歩を進めて、

8時25分、『樽前山・西山』。

タイミングよく誰もいなかったので記念撮影。

そしてすぐさま歩行を開始。

『東山』を目指す。

この日は天気予報からガスがかかり、

展望を望めないと覚悟していた。

ところがところが・・・

 

 『東山』を目指して外輪山を歩いていると、

冷たい風がかなり強くなった。

しかし、我々はあくまでも軽装のまま進む。

人影はいつもに比べてまばら。

黙々と歩を進め、

9時05分、『樽前山・東山』。

ここからはそれまでとは違う、

鋭角な山姿を楽しみながらの歩行となる。

進行方向には緑の『風不死岳』が大きな山体を誇示している。

荒廃したような火山から見る緑の『風不死岳』が美しい。

下降しながら外輪山を進んで行くと、

「932mP」とのコルに至る。

そこから「932mP」への急登が始まるのだが、

この時点で雨が降りだした。

ただ。激しく降るわけではないので、

我々は構わず軽装で登る。

9時35分、「932mP」。

小雨の中ではあるが。

ここから見る『東山』方向の景色が、

私が最も好む山風景の一つであることをHiromiに伝えて、

即下山を開始。

 

「932mP」を『東山』方向に戻って、

下りきった辺りで登山道を外れて外輪山の北斜面を、

 
西方向にトラバースしながら下る。

シシャモナイからのルートに戻るためのショートカットだ。

火山岩がゴロゴロしていて歩きにくいが、

ショートカットであるから、

近道には違いないわけで・・・

Hiromiはこの通常ではない条件下での歩きが得意ではなく、

しばしば姿が見えなくなって待つ。

そして雨は降ったり止んだりを繰り返す。

正規のルートに戻ってからは、

特に会話をすることもなく淡々と歩き、

11時05分、駐車地。

 

 やはりね、『樽前山』に登るには、

このルートが最良であることを改めて確信した。

更に締めくくりはやはり「サイゼリヤ」。

16時過ぎに二人で「かんば~いっ!!」

 

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