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2019.3.9 『鳥越山』(669m)~『630m峰』~『700m峰』  樺戸山地未踏の鋭鋒に挑む

 東側から樺戸山地を眺めると、

南の『分監山』(460m)と、

                        左奥は『三角山』(708m) 中央が『700峰』 右端は『686m峰』 手前の鋭鋒が『630m峰』

北の『樺戸山』(890m)のほぼ中間に、

ピラミダルな山容を持つ山が三山目にとまる。

そしてそれを『鳥越山』から『樺戸山』への尾根歩きで眺めると、

何とも言えず登行意欲が湧いてくる。

その光景はずいぶん昔から目にしてきたのだが、

これまで足を踏み入れずにいた。

深いアップダウンを懸念してのことだったが、

あまりにも時間が経ちすぎた。

今回は迷うことになく挑んでみた。

   金曜の夕方Hiromiを迎えに行き、浦臼町まで走った。

この時期いつも車中泊する地点に着いて「のどごし生!」。

  土曜の朝6時30分、駐車地をスタート。

まずは二週間前に登った『鳥越山』を目指す。

暖気が続いたので、足元の雪はそこそこ締まっていて歩きやすい。  

天候が予報とは裏腹に、

どんよりとして気分が晴れない。

二人してほとんど無言で歩き、

8時20分、『鳥越山』。

風が強い。

頂上をスルーして『樺戸山』に続く尾根を登って行く。 

強風に耐えながら尾根を進むが、

「これはちょっとしたら撤退になるかも・・・」という、

 

ひじょうに嫌な思いがよぎる。

8時55分、CO.770で明瞭なピークに立つ。

ここから南に伸びる稜線にのる。

単純に「のる」とは言ってみたが、現実は急下降だ。

一気に170m下り、このルート中の最低標高点に下り立つ。

クラストした急斜面の下りはなかなかきつかった。

そんな下りを終えると、前方に『630m峰』が望まれる。

時間をかけずにスタスタ登り、

9時25分、『630m峰』。

初登の峰はこの界隈にあっては高度が低いものの、

樹木が開けたピークをもつ山だった。

  『630m峰』をあとにして進む稜線は、

アップダウンの連続だ。

積雪の深いところもあり、スピードは上がらない。

そして歩を進めて行くと、

前方に『700m峰』が姿を現す。

その山容はとにかく鋭角で、

スノーシューではとても登れないように見える。

しかしザックにはピッケル、アイゼンを用意したので心配ない。

ところが更に近付いてみると、

遠くで目にしたほど傾斜はきつくなく、

そのままスノーシューで登行した。

ただ、頂上目前で滑落危険箇所となり、

アイゼンを装着し、スノーシューはその場にデポ。

10時25分、『700m峰』。

ずいぶん長いこと登りたいと思い続けてきたピークに、

何事もなくHiromiと二人で立てたことに感謝!

このピークから空知平野を眺めたかったが、

発達した雪庇を踏み抜く危険があるのでやめた。

その後、次なる『686m峰』を目指して進むも、

稜線は地形図で見るより急峻で細く、おまけに雪も深い。

足元の雪はもう少し締まっていると想定したのだが・・・

Hiromiとしばらく格闘したが、

『686m峰』の姿を確認した地点で引き返すことにした。

南隣りには容姿端麗な『三角山』(708m)が鎮座している。

この『三角山』には昨年南の『分監山』経由で登った

 

 復路はきつい。

アップダウンを越えて「770mP」への登り返しが大変だ。

それでもHiromiは元気だ。

クラスト斜面にスノーシューのアイゼンを突き立てて、

元気一杯スタスタと登って行く。

そして登るほどにまた冷たい風が強くなる。

 

12時15分、「770mP」。

ここから『鳥越山』へ戻る途中、

風を避けられるところで昼食とした。

昼食後の13時05分、再び『鳥越山』。

相変わらず空がどんよりと重苦しく曇り、

下界の風景も同様に暗い。

あとはもう淡々と下るだけだ。

『鳥越山』からの下りに入って、

ようやく足元の雪が緩み出した。

気温がプラスに変わったのだ。

そして14時20分、駐車地。

総行程8時間ちょうどの、

久しぶりに長い山旅を終えた。

ようやく重い腰を上げて、

登りたかった山に登れたことに感謝しつつ車を走らせた。

  まだ時間があったので、

先月他界された我が恩師の奥様を訪ね、

その後の様子を拝見。

元気そうではあったが、

恩師が亡くなられたあとの諸手続きに疲れ、

食物が喉を通らないとこぼしておられたことが今も心配だ。

 

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