エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

お定まりの日常生活を送るだけじゃぁ、≪最深欲求≫は分からない

2014-11-22 13:40:41 | エーリッヒ・フロムの真まこと(の行い)

 

 自己内対話は、結局≪最深欲求≫に応えること。

 p15行目から。

 

 

 

 

 

 お定まりの日常だけじゃぁ、チッポケな自分を超越し、他者との一致したい、という最深欲求に気付くことが出来ないので、自分が絶望していることを克服できたように感じるのは、お定まりの娯楽、ディズニー社などが作った音楽やデズニーランドのようなアミューズメント施設を、ただただ受け身で楽しんだ時だけ、ということになっちゃいます。さらには、新しいものを買ったり、それをまた別のものに買い替えたりして満足するときだけ、ということにもなりかねませんね。

 

 

 

 自分の感覚、不思議や自然を感じる感じが弱くなるからなんですね。赤塚不二夫さんが生涯大事にした、手塚治虫さんの教え「漫画ばかり描いてちゃダメだよ。一流の音楽を聴きなさい。一流の芝居を見なさい。一流の映画を見なさい」は、一流の芸術から自分の感性を磨きなさいということでしょ。先日亡くなった高倉健さんも、感性を日々磨き、自分が感じない役はならない主義だったと言います。最深欲求に応え、感性を磨き続けるのは、1人の時間が必要なのね。

 それができないと、デズニーランドに行ったときだけ、嵐のコンサートでハワイに行く時だけ、自分の絶望を、束の間忘れることができるかのように感じる、ということしかないんです。

 もちろん、それはゴマカシ。

 私なんぞは、そんなゴマカシに、時間とお金をつぎ込むことがもったいない。単なるケチかもわかりませんね。懐が寒いだけ? でもね、コートを着込んでもあたたかくならない時でも、最深欲求との対話で感じる温もりを感じる時の感動、その悦びを体験すれば、内側からポカポカしますよ。ただですしね。結局そこかよ、という声もあるけれども…。

 あなたはどうします?

 

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エリクソンの子育てレッスン①:「正しいことを押し付ける」のが、子どもにとって、最も有害です。

2014-11-22 10:06:04 | エリクソンの発達臨床心理

 

 Let it go ≪ありのままの自分≫が生かされる。それが何にもまして大事です。

 今日の処は、エリクソンの子育てレッスン①、とでも言うべき、とっても大切な処。

 p223下から6行目。

 

 

 

 

 

 私どもが確かに知っているのは、人間の性質が発達するのは、いつも自分を疑ったり、本当に恐ろしくなるほど(一見激しく怒ってないように見えることが多くても)激しく怒ってしまうこと、それも、誰彼かまわず疑いたくなるほど、誰かさんに激しく怒ってみたり、何かさんに激しく怒ってみたりすることを、チャァンと治めないとできる話じゃぁない、ということ。人の中で「最低」のものは、「最高」のフリをして再登場しやすいの。「正しいこと」と疑いと激しい怒りを、理屈の反して、あるいは、理屈に合わせないで組み合わせたものは、「正しいことを押し付けるやり方」と私どもが名付けた、あの、極めて有害な、「正しいこと」と投影の組み合わせの形で大人がやらかすことですね。道徳的に一番「正しいこと」をしているつもりで、子どもを嘲笑ったり、子どもを責めてみたり、子どもたちを有無を言わさずに黙らせたりする、それはそれは、しつこいやり方をするんですね。確かにここで結論にたどり着きましたね。すなわち、黄金律が守ってくれるのは、明確に敵だと分かる相手からくる攻撃だけじゃない。上辺だけが優しい大人が、「正しいことを押し付ける」事からも守ってくれますね。

 

 

 

 

 ここは非常に大事な指摘ですね。親しそうに装って、子どもに「正しいことを押し付ける」のは、残念ながら、教員に多い。その手の教員は「先生」と呼ばれることにこだわったり、ペコペコされることをことさら悦ぶ輩です。そういう人の授業を見ると、子どもは教員の方を見ていないので、すぐに分かります。やり取りがないから、子どもは教員の方を見ないんですね。大体手元を見たり、外を見たり、きょろきょろしていることがほとんど。

 黄金律は、そのものが、やり取りですもんね。やり取りがあれば、「正しいことを押し付ける」ことは次第になくなるのにね。

 

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「聴く耳のない人」のお手本

2014-11-22 05:39:11 | エリクソンの発達臨床心理

 

 また、早稲田のクラスメートの楠正彦さんが、facebookでナイスな投稿をしてくれました。シェアしたのですが、それだけじゃぁ「もったいない」ので、このブログでも取り上げることにしました。

 まさに、「聴く耳のない人」で、「正しいことを押し付ける人」のお手本ですから、ここに掲げます。

http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/713.html

 

子どもの皆さん、こういう大人になっちゃぁ、いけません。また、大人の全部がこんなじゃぁ、ありませんから、安心してね。

 

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