エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

感覚が研ぎ澄まされる vs 感覚がマヒする  末路は「もたない」

2016-05-15 09:18:17 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
アンパンマンマーチが聴こえる時
  性のエートスを高いものにするためには、多大なエネルギーが必要です。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p39...
 

 

 何となく感じる感じ、感じる力、感性、直感力。エリクソンによれば、それを研ぎ澄ますと、叡智になると言いますね。叡智と言ったら、「知性の延長線上にあるんじゃないかな」、と誤解されやすいものですが、「感性、直感の延長線上にあるもの」です。

 叡智になるように、何となく感じる感じを育てるためには、弱い立場の人とやり取りすること、と内省が必要です。でも、これは2つのことじゃないんですね。「弱い立場の人とのやり取り」=「内省」ですからね。

  対照的に、感性が鈍るのは、「弱い立場の人とのやり取り」=「内省」がないからなんでね。都知事の舛添要一さんの2時間にもわたる「言い訳の山」記者会見に、都民から怒りのメールや電話が殺到しているとか。TBS「サンデーモーニング」ご出演の田中秀征さんによれば、舛添さんが都知事でいることは、もう「持たない」というほどです。湯河原の別荘まで公用車で移動したり、海外出張で、ファーストクラスの飛行機や三ツ星ホテルのスウィートに泊まったり、家族旅行を「仕事」と言ったり…。公私混同、行政の私物化そのものですね。ウソとゴマカシをやり続け、犯罪を重ねていることを感じなくなっちゃうわけでね。はじめは、100分の1だけが、ウソとゴマカシと犯罪だった。それにうまみを感じると、100分の2が、ウソとゴマカシと犯罪になり、そこでうまみを感じると、今度は…100分の50がウソとゴマカシと犯罪でも、もう、感じなくなっちゃう。感覚がマヒするのは、「依存症」の心理と一緒です。「依存症」は「ウソとゴマカシ」の病なのですから。

 周りを「イエスマン」「子分」で固めて、自分の意にそぐわない者は、遠ざけてきた、必然的結果でしょう。無意識の暴力性、「人間を上下2つに分けるウソ」の猛毒性を知らない者の、避けることができない末路ですね。

 あの無知無夫婦も、今回の制度の私的流用、公私混同は氷山の一角にすぎませんから、いろんな「ウソとゴマカシと犯罪」をしています。それを一つ一つ調べれば、舛添要一さんと同じ末路が、お待ちかね。「もたない」

 皆さんも、お楽しみに!

 

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演劇トラウマ療法の長所と短所

2016-05-15 07:58:36 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 
アンパンマンマーチが聴こえる時
  性のエートスを高いものにするためには、多大なエネルギーが必要です。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p39...
 

 

 人生の辛い現実に向き合い、ひとりびとりが分かち合う集団行動を通して、象徴的に脱皮することができますね。人生の辛い現実に向き合い、象徴的に脱皮することは、演劇トラウマ療法でなくても、箱庭療法、コラージュ療法、絵画療法などの投影法によっても、可能です

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.337の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 トラウマを負わされた人々は、深い気持ちを感じることを怖がります。深い気持ちを体験するのが怖いのは、深みにあるいろんな気持ちを感じたら、自分がコントロール出来なくなるからです。対照的に、演劇は、深みにあるいろんな気持ちを身体で表現して、「声」にして、リズムに乗せて、いろいろな別の役割を引き受け、体現するものですね。

 

 

 

 

 深い気持ちを、はなし言葉ではなくて、身体で表現するのが安心なんでしょうね。それでも、話し言葉に比べたら安心だということで、身体で表現するのにでも、不安はつきものだと感じます。それを一人ではなくて、集団でやるので、グルーブ・ダイナミクスのお陰で、安心感が増すのだろうと考えます。だから、個人でやる投影法、芸術法療法よりも、演劇トラウマ療法の方が、楽だろうと感じます。

 ただ、1人でしたら、セラピーのアレンジがしやすいですが、集団ですと、日時を設定したり、人を集めたりする手間が厄介ですね。演劇トラウマ療法をするとなれば、ヴァン・デ・コーク教授のトラウマ・センターのような拠点が必要でしょう。

 

 

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自分がまず、落ち着き、集中しなきゃ

2016-05-15 02:19:42 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
日本のジャーナリズムの現状を嗤う  3訂版
    日本のジャーナリズムは冬の時代。フリーズしてます。硬直してます。    先月、古賀茂明さんが、神保町の岩波セミナールームで...
 


 

 発達トラウマ障害=愛着障害の子どもに、罰とエサ、怒鳴る、その場しのぎの弥縫策与えるような関わりは、虐待です。 大事な関わりは、本当の自分が出てくるのを待つこと、言葉にならない気持ちを大事にすること、≪約束≫に基づいて一貫した関わりです。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第11章、「癒しのやり取り」のp.244の、最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 私が自分の仕事から学んだ最高の教訓は、何かをする前に、注意を払い、心の声を聴く時間を、単純にキッチリと掛ける大切さです。私どもの脳にあるミラー・ニューロンのお陰で、誰か他の人が落ち着き、集中するのを助ける、一番善い方法は、まず、自分自身が落ち着いて、集中することですね。それから注意を払うだけです。

 

 

 

 

 

 ブルース・ペリー教授も、長い臨床生活がおありなんでしょう。発達トラウマ障害の子どものことを実によくご存じですね。

 自分が落ち着くためには、発達トラウマ障害の子どもがする、人をイライラされたり、不安にさせたり、攻撃的にさせる言動を、前にしても、イライラしたり、不安になったり、攻撃的になったりしない根源的信頼感の豊かさが試されます

 発達トラウマ障害の子どもは、悪い良心の大人達では、歯が立ちませんね。それがもう、明らかになっているでしょう

 

 

 

 

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インターメッツォ 丸山眞男 ドナルド・ドーアさんの思い出

2016-05-15 00:14:15 | 聖書の言葉から

 

 

 
アンパンマンマーチが聴こえる時
  性のエートスを高いものにするためには、多大なエネルギーが必要です。 The life cycle cpmpleted 『人生の巡り合わせ、完成版』、p39...
 

 

 

 丸山眞男教授の人となりについて、イギリスの日本研究者、ドナルド・ドーアさんが語っているインタヴューから(NHK 戦後史証言プロジェクト 「日本人は何をめざしてきたのか 知の巨人たち」 「第三回 民主主義を求めて 政治学者・丸山眞男」)。

 

 

 

 

 偽善を見抜く力が、非常に優れていましたね。政治家の繕い、言っている言葉の裏にある本音を明かすのが、非常に上手だったんです。そして、それを明かす勇気もあった多くの人は、そうだと知っていても、「出る杭は打たれる」から、あまり言わないところが、丸山さんは言った。それだけの勇気があった。それで「偉い」と思って、良い友達になりました。

 

 

 

 

 

 友達は尊敬しあうものですね。そして、丸山眞男教授とドナルド・ドーアさんは、良い友達です。

 偽善を見抜く力と、それを明かす勇気、パレーシアが、あらゆる民主化に必要不可欠です。

 職場のゴロツキ(無知無恥夫婦)の偽善を見抜いて、その犯罪を明かすパレーシアも、職場の民主化には欠かせません

 

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