エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

エリクソンの叡智: 憲法と 世の中に対するものの見方

2017-05-03 09:36:54 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
あなたは、間違った親を追いかけていませんか?
   私どもが、アンパンマンになるために 改訂版  口やお尻の動きと、対人関係のあり方に共通点があることを見出したのは、精神分析の大きな功績でした。 T......
 

 

  今朝のエリクソンは,Toys and reasons. チョイ戻りまして,P.148ページ,第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 世の中に対する見方は,1つの全てを包み込むものの見方でして,それは,歴史的に実行可能であると共に,1つの集団のイメージをまとめ上げるものです。

 

 

 

 

 

 憲法記念日。憲法は社会をどう見るかの見方を示すものです。

 いま,アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達が憲法を捻じ曲げ,憲法を自分らに都合のいいものに変えようとしてますでしょ。アベ・詐欺師ちゃんと悪魔の仲間達が描く世の中に対する見方は,バカがエバって,弱くされた人達が蔑ろにされ,殺されていく社会です。悪魔的です。地獄的です。生き地獄です。

 それに対して,憲法を生かそうとする者は,どのような社会の見方を描くのか,それを明確に意識し,人に伝えていくことが大事です。

 その点私は,働く者が8時間労働をすれば,贅沢はできなくても,暮らしが成り立つ社会を作ることが今一番必要だ,という見方を提示したいですね。

 

 


 

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現世考: #本物

2017-05-03 08:55:15 | 間奏曲

 

 

 

 
インターメッツォ : 幸せな生き方の道すじ
   ことばを贈る 自由でいるため 正気でいるため  いつもながら、高橋源一郎さんは痛快ですね。今月の論壇時評もとても良いですね(朝日新聞 4.30,2......
 

 おはようございます。

 皆さん,「本物と偽物,どちらがいいですか?」と言われたら…。グッチのバック,ナイキの靴,アイフォーン…。偽物をつかまされたら,腹が立ちますでしょ。私も本物が好きです。大好きなアーティスト,竹内まりやさんの言葉をご紹介します。五月の爽やかさにピッタリ。

 

 

 

 

 

 時代に流されない

 音楽がここにある。

 世代を超えて愛される

 歌がここにある。

 

 

 

 

 

 何でも,時代に流されない本物が一番いいですね。

 爽やかで潔いでしょ。

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トラウマ記憶は書き換えられない地獄

2017-05-03 07:58:09 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
虐待やネグレクトに合うと、バカになる?
   ことばを贈る 自由でいるため 正気でいるため  いつもながら、高橋源一郎さんは痛快ですね。今月の論壇時評もとても良いですね(朝日新聞 4.30,2......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.177, 第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 記憶を書き換える人間様の不思議な能力は,大人の発達に関する助成研究があります。その研究は,1939年~1944年から現在に至るまで,ハーバード大学2年生200人以上の人の精神的・身体的な健康を体系的に追跡した研究です。もちろんこの研究の起案者達は,この研究に参加した人たちは第二次世界大戦に参戦するだろうと思っていましたけれども,私どもは戦争の時の記憶の進化をたどることができます。研究に参加した人たちは,1945年~1946年と,1989年~1990年に,戦争体験について詳細に聞き取りをされました。45年経つと,ほとんどの人は,戦後直後の聞き取りで話された記録とは,似ても似つかない説明をしたんです。時間の経過とともに,いろんな出来事にまつわる強烈な恐怖心が色あせてきたんですね。ところが反対に,トラウマを負わされた人で,次第にPTSDが酷くなった人たちは,自分の説明を変えませんでした。トラウマを負わされた人たちの記憶は,戦争が終わって45年経っても,元のままだったんです。

 

 

 

 

 

 普通の記憶は書き変わります。むしろ,ご本人が生きやすいように,記憶は修正可能だ,と肯定的に捉えることが大事でしょう。

 ところが,トラウマを負わされた人の記憶は,書き換えることができません。元のまんま,書き換え無し,の方が善いようにも見えますが,いつまでたっても,ご本人にとって,折り合いがつかないまま,受け入れがたいもののまんまになってしまいます。ですから,トラウマを負わされた人が,記憶を書き換えることができないのは,耐えがたいことだ,と見るべきでしょう。

 

 

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聖書の言葉: παρρησία,パレーシア,腹蔵なくものを言える自由

2017-05-03 06:40:23 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
古典は普遍的。セラピーの役にも立つ。
   自由なルター  ルターも、フロイトも、見つめられるのが苦手でした。 Young Man Luther 『青年ルター』p196の最後の行から。  .......
 


 今朝の聖書の言葉はπαρρησία,パレーシア,腹蔵なくものを言える自由,です。憲法記念日の今日,5.3,'17。παρρησίαがとても大事な今だからです。

 παρρησίαは,πᾶς 全ての + ῥῆσις 発言 ですから, 言いたいことを自由に大胆に全部言えること,大胆な自由,率直…と,いうことです。

 この言葉παρρησίαは,『新約聖書』の最初に,4つの福音書,イエス・キリスト物語がありますけれども,その次の5番目に置かれている「使徒言行録」あるいは,[使徒行伝]の最後,第28章31節に出てきます。

30丸二年パウロは自ら借りた家にとどまり、たずねて来るものを皆迎え、31神の国をのべ伝え、主イエス・キリストのことを教えた。それは全くはばからずなされ、何の妨げもなかった

 前田護郎先生は,「全くはばからず」と訳されています。

 パウロさんの伝道方針,人生指針παρρησίαだった,と言えるでしょう。誰はばかるものなく率直にものを言い,何のさまたげもなく様々な人たちと関わって生きていたのでしょう。

 加藤周一さんが,人間らしさ=人間としての正しさ=ヒューマン・ライト(基本的人権)の根本は自由だ,と言いますね。その自由の根っこは,このπαρρησία,パレーシア,だと信じて疑わない私です。

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