エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

聖書の言葉:,ἡ ὸδὁς ヘ・ホドス あの道

2017-05-20 10:48:59 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
インターメッツォ : 救いを実現する態度
   神の施しと優しさは、いまここで  私どもも、ルターの様に、一度でいいから「天にも昇る悦び」を味わって生きたいですね。 できることなら、毎日毎日、来......
 

 今朝の聖書の言葉は,再び,ὸδὁς,ヘ・ホドス,あの道,です。

 みなさん,あの道,と行ったら何を思いますでしょうか? いつものやり方? それとも,会社に行く時の近道でしょうか?

 でも,この言葉は,「あの生き方」とも訳せます。クリスチャンの生き方のことも言いますね。

 私は,パウロさんが教えてくれる生き方が,やはり「あの生き方」,クリスチャンの生き方だと,いま改めて,実感しています。それは,『新約聖書』のパウロさんの手紙「ローマ人への手紙」の第5章3節から5節です。

 「3そのうえ、苦難にあっても誇ります。苦難は忍耐を、4忍耐は訓練を、訓練は希望を生むことを承知ですから。5この希望は恥をかかせません

 これを私の実感に即して,超訳しますと,このようになります。これがキリスト者の「あの生き方」です。

 「それで,初めはどうなることかと思うような,損する生き方も,案外善いものですよ。はじめは損する生き方だと思っていたところで,その場に踏みとどまるしなやかさが養われますし,そのしなやかさが,苦労も苦労と感じないで晴れ晴れとした,裏表のない品性を養ってくれますよ。その晴れ晴れとした,裏表のない品性のお陰で,また,ダメだと人様から思われるような生き方にも,人様がなかなか気づかない大きな希望があるってことに気付かされますからね。この大きな希望は,独り占めできませんから,周りの人,特に惨めな思いをしている人に,「明日はもっと善い日になる」,という希望をプレゼントすることにもなりますよ

 皆さんの参考になれば,幸いです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エリクソンの叡智: エリクソンが教える,#発達トラウマ障害(DTD) の子どもたちの気持ち #発達障害

2017-05-20 09:16:52 | エリクソンの発達臨床心理

 

エリック・エリクソン(1902-1994) 

 

 
発達トラウマ障害≒愛着障害のセラピーは?
   まるで虹のようね  何のために働くのか?  馴れ合いの反対は、「真(まこと)」の関係です。「真」は関係性の誠実さです。相手のことを利用しよう、利用......
 

   発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に 変換してください。

 今朝のエリクソンも,Toys and reasons. から,P.128

 エリック・エリクソン(1902-1994)の生きていた時代には,発達トラウマ障害(DTD)と言う診断名はありませんでした。ヴァン・デ・コーク教授が,発達トラウマ障害(DTD)developmental traum disorder と言う診断名を公表したのは,2009年,平成21年のことだからです。でも,私がヴァン・デ・コーク教授の本などを読んでいますと,当然ヴァン・デ・コーク教授もエリクソンのことを知ってますし,相当エリクソンから学んでいることを業間から感じます。同じバーヴァード大学ですしね。あるいは,子どものためになる臨床は,依って立つ立場がたとえ違っても,現実の臨床は似てくる,という事情も働いているのかもしれませんね。

 エリクソンが,発達トラウマを抱えた子どもが,どんな気持ちかをクリアーに教えてくれているところです。

 

 

 

 

 

 感情転移は,子どもの頃大事だった人,とくに母親を,(訳注:精神分析では,患者さんの背後にいて)眼の前にいないセラピストに置き換えることですが,その際には,母親が自分の相手をしてくれなくなるんじゃないのかという心配母親が自分の相手をしてくれなかったことに対する激しい怒りが,セラピストにぶつけられる場合がよくあることなんですね。

 

 

 

 

 ですから,エリクソンは,発達トラウマ障害(DTD)のことは知りませんでしたが,発達トラウマを抱えた子どもたち,発達トラウマ障害(DTD)の子どもの気持ちは本当に手に取るように分かっていたことが解かります。

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもにはこの2つの気持ち,すなわち,母親が自分の相手をしてくれなくなるんじゃないのかという心配母親が自分の相手をしてくれなかったことに対する激しい怒りが必ずあります。

 前者,母親が自分の相手をしてくれなくなるんじゃないのかという心配が強い子どもは,「抑制性(自分を抑えつける感じ)の発達トラウマ障害(DTD)」になります。表情がとぼしかったり,暗い顔をして,気持ちを言葉で言わない場合が多いです。

 後者,母親が自分の相手をしてくれなかったことに対する激しい怒りが強い子どもは,「脱抑制性(自分の激しい怒りなどを抑えきれない感じ)の発達トラウマ障害(DTD)」になります。だれかれ構わず,自分に関心を持ってもらう(目立つ,「悪い」)ことをしたり,頻繁に激しい怒りを,お友達や母親や教員等にぶつけてきます

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トラウマ記憶と引き金,トリッガー #発達障害 #発達トラウマ障害

2017-05-20 04:18:56 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

  発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に変換してください。

 

ゆっくりと徐々に
   「眼」と「顔」と「名前」  ほんのささやかなことが、単なる些事じゃぁなくて、一生を左右する…。だけど、それだけでもない。永遠を左右することでもある......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.182から。

 

 

 

 

 

  ジャネは,普通の記憶とトラウマ記憶の違いについて,記しています。トラウマ記憶は,いろんな引き金,トリッガーになる出来事によって,引き起こされます。ジュリアンの場合は,その引き金は,彼の友達の誘い文句でしたね。イリーネの場合は,その引き金はベッドでしたでしょ。トラウマ経験の中にある一つの要素が,引き金になる訳で,他のトラウマ経験の要素がそれに後追いで,意識とは関係なく自動的に表れるのです

 

 

 

 

 

 最後の赤字のところは,トラウマ記憶について簡明に要約してあるところです。

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもにも,様々な引き金,トリッガーがあります。引き金のカラクリを説いて,言葉にできれば,あるいは,シンボライズすれば,かなりの場合善くなります

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

現世考: NHK「発達障害」に物申す その投稿から #NHK #発達障害 #発達トラウマ障害(DTD)

2017-05-20 02:50:53 | 間奏曲

 発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角にしてから,☆→1430777@に 変換してください。

 

 
発達トラウマ障害の子どもは、心理的なセラピーを受けなくっちゃ。でも、ゆっくりとね
   神の施しと優しさは、いまここで  私どもも、ルターの様に、一度でいいから「天にも昇る悦び」を味わって生きたいですね。 できることなら、毎日毎日、来......
 

 今度の日曜日,5.21,2017の21時から,NHKスペシャルが「発達障害」を生放送でやると言います(http://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/)。NHKもいろんなことで困ったものだと強く感じます。正しいことは伝えないで,間違ったことを,割と堂々と宣伝するからです。先日も,発達トラウマ障害(DTD)のことを「いじめ後遺症」と間違って放送していました(https://bh.pid.nhk.or.jp/pidh07/ProgramIntro/Show.do?pkey=700-20170206-21-07624)。それに対して,このブログ(現世考: 有働さん、ごめんなさい、その②。 「いじめ後遺症」は間違い)で,「いじめ後遺症」と言う造語を作ること自体,間違いで,世間に誤解を流布することは大間違いだと指摘しました。ここでも「いじめ後遺症」というもののほとんどすべてが,発達トラウマ障害(DTD)なんですね。

 これから一年間の取り組みなのだそうです(https://h-navi.jp/column/article/35025621)。今度は,「定型発達症候群」と言う新たな造語をでっち上げてきました。また間違ったことを流布させようとしています。そのほとんどが,発達トラウマ障害(DTD)です。この一年の特集を監修しているという,鳥取大の井上雅彦さんには,ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』2015(紀伊国屋書店から『身体はトラウマを記録する』との邦題で翻訳出版されています)をきちんと読んでいただきたいと,つくづく,強く感じますね。一年後には,「NHKは間違いに気付きました」となってほしいところです

 昨日,日曜日の番組の投稿欄に投稿した文書の全文を,ここでもシェアしたいと思います。以下が,その内容です。ただし,投稿内容には,色付けなど文字の強調はありません。

私は,20年近く子どものサイコセラピーをしてまいりました。その経験から申し上げれば,発達障害とされる子どものほとんどが,実際は発達トラウマ障害(DTD)だと考えられます。「発達障害」は誤診の場合が多いのです。いま日本では,軽度の発達障害が激増し,精神科医の元に殺到していますが,これは日本にだけある特異な現象です。現在の精神科の診断マニュアルに,発達トラウマ障害(DTD)がないので,児童精神科医さえも,発達トラウマ障害(DTD)のことを知らない人が多いのが,日本の残念な現状です。ですから,発達トラウマ障害(DTD)の子どもは,発達障害と誤診されることが多く,間違った投薬治療がされています。

しかし,それだけではありません。ルールなどの「正しいこと」を強制されることが,発達トラウマ障害(DTD)には禁忌(やったら死んじゃう)とアメリカ精神医学界,アメリカ子ども虐待専門家協会が言っているのですが,日本では,学校でも児童施設でも病院でも,禁忌と診なされることが日常的にされている,という戦慄すべき現実があるのです。ですから,発達トラウマ障害(DTD)子どもは,年齢が高くなればなるほど,病態が重度化しています。ウツ,摂食障害などの精神疾患を合併したり,自殺や不登校などになったりしているのです

発達トラウマ障害(DTD)の主たる要因は,アメリカにおける様に,目を覆いたくなるような虐待やネグレクトではありません。日本では,母親が低賃金・長時間労働のために,子どもが0歳,1歳の時に十分に温もりのある関わりをして貰うことができないことが,現実にはネグレクトになって,子どもが,発達トラウマ障害(DTD)になっているケースが,一番多いのです。ニッポンでも発達トラウマ障害(DTD)が,アメリカ以上に,隠れたパンデミックになっているのが,現実です。私の見立てでは,子どもの半分は発達トラウマ障害(DTD)なのです。

この現状を改善するためには,長期のヴィジョンに基づいて,学校,病院,福祉,子ども支援の在り方を根本的に改善することが必要です。そして,その改善こそ,喫緊の課題なのです。(東京に戻ったパッチ)

 特に,ニッポンの学校制度は,すでに破たんしています。それは安倍政治以上の破たんです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする