長白山百花谷朝鮮族百年古村落は朝鮮族の文化や歴史を紹介する観光施設です。
オンドル付きの宿泊施設(朝鮮族民宿)もあるようです。
中国の朝鮮族のうち、60%ほどは吉林省に居住しています。
その中でも朝鮮族全体の40%以上は延辺朝鮮族自治州で暮らしているそうです。
古村落の中には朝鮮族民族博物館、朝鮮族非物質文化遺産展覧館などがあり、
朝鮮族の民族衣装を着たガイドさんが説明してくれます。
どちらも建物はそう大きくなく展示物も多くはありません。
民族博物館では、生活用品や農機具、中国で暮らす朝鮮族の歴史をなどを紹介しています。
朝鮮人の中国移住が増えたのは清代に長白山周辺地域での朝鮮人参採取や狩猟など、
立ち入りを禁止する封禁令を解除してからだそうです。
この説だと割と近代になってからということになります。
朝鮮族非物質文化遺産展覧館では民族衣装や食文化などの展示や、
キムチ作りの紹介や体験などもできるようになっています。
行った時間が遅かったので残念ながら説明と試食だけでキムチ作り体験はできず。
土産物屋さんでキムチがあれば買うつもりでしたが、なぜかこちらも見つからず。
必ずあると思っていましたが残念。。
白壁に瓦屋根の家々は釘を使わない建物なのだそうです。
施設内に家を与えられて暮らしているという朝鮮族のおばさんからお話を聞くというのもあります。
個人の家ということで室内の撮影は禁止になっていました。
確かに家の中に炊事道具や食器などが置かれているのですが、生活感はなくちょっと嘘くさいです。
朝鮮人参の話題になると、箱の中から朝鮮人参や鹿角など取り出して商品説明と販売が始まります。
園内のレストランでは食事と朝鮮民族舞踊が楽しめるようになっています。
ここは中国の朝鮮族レストランで、北朝鮮レストランではありません。
値段は一人150元ぐらいです。
朝鮮の民族衣装は日本でも何度か見かけたことがあります。
食事の方は値段の割に大したことはありませんが、お味の方はまあ大丈夫でした。
朝鮮っぽいのはキムチと海苔巻きとお餅、吉林らしいものは木耳。
お皿が円卓に合わせて綺麗に並ぶようになっているのは、もしかすると朝鮮風なのかもしれません。
舞台の方も大した趣向がある訳でもなく素朴な感じですが、
可愛らしいお嬢さんたちが華やかな民族衣装を着て踊ってくれます。
過去の歴史からも中国東北部と朝鮮半島は、日本との関わりも多くありました。
中国語、朝鮮語、日本語が話せる人を見かけたら基本的に朝鮮族の人です。
長春には日本語を教える大学も多いので日本語を勉強したことのある若い世代も結構います。
また、中国語を学びに来る日本人語学留学生も地方都市としては多い方だと思います。
今回、本当に久しぶり(4年ぶりぐらい)に長春以外の吉林省へ出かけました。
最近は残念なことに蘇州のある江蘇省で大規模クラスターが発生したり、
張家界などの観光地でもコロナ患者が出たりしたため各地で対策が強化されています。
中国では滞在先で患者が見つかるとその街から出られなくなったり、
隔離されたりするリスクもあるので、しばらくの間、旅行に出るのは難しそうです。