只有峨眉山は峨眉山の麓にある只有峨眉山戯劇幻城で公演される現代劇です。
観客は役者の目の前で観劇したり、劇の中に入り込みます。
劇場の敷地面積は78000平米、建築面積は30500平米あります。
雲の上、雲の中、雲の下の3つの劇場に分かれており、観客は劇場を移動しながら楽しみます。
劇はいくつかのテーマに分かれており、それぞれで舞台や劇場が変わります。
開演は1日1回、19:30~21:00です。
まず最初に見るのは雲の中劇場。
雲の中は屋外にあり、建物に入る前からもう公演が始まっています。
なので冒頭部分だけなら無料で見ることができます。
役者さんに導かれながら雲の上劇場へ。
座席指定があるのは雲の上劇場だけでした。
開演から30分もしないうちに移動して立ち見や自由席になりますし、
観客が少ない時期には値段の高い前の席を買う必要はありません。
ここで上演されるのは、”峨眉山の雲海と人々との対話”です。
卍型の舞台上を古代人や現代人が練り歩きます。
聞く劇ではなく、演出を視覚的に楽しむような感じです。
最後に観客も雲海に導かれて舞台の中へ移動します。
演目は、仕事や恋(結婚?)がうまくいかず自殺を考える女性が、
出会った老女ととも過去を振り返りながら立ち直っていく劇です。
舞台の目の前で立ち見します。見る位置も自分の自由です。
迫りなどの大型舞台装置が動く様も目の前で見ることができます。
ここから先は順に次に別の部屋へ移動しながら観劇します。
次は改革開放後、若い人達が村を捨てて都会へ出て行ってしまう、
日本と同様、過疎化の問題をテーマにした劇です。
最初は部屋の周りに置かれた椅子に座って劇を見ますが、
途中から観客も自由に好きな場所へ移動することができます。
もちろん役者さんの目の前に座っても立っても大丈夫です。
次の部屋では、何なのでしょうか、雲をイメージした踊りでしょうか。
こちらも役者さんのすぐそばで見ることができます。
どちらかと言えば女性が主役の踊りや劇が続きましたが今度は男性が主役です。
峨眉山の剛力さんを例えに誇りや伝統を若い世代に受け継いでいくような感じ?
内容は自信がありません。。
最後は雲の下劇場に移動します。
只有峨眉山戯劇幻城のある場所にはもともと川主鎮高河村という村がありました。
劇中にあったように実際に過疎化で廃村、移転になったのかもしれません。
舞台の小道具の中には実際に村で使われていた家財道具などもあるようです。
雲の下劇場には村の家や商店、食堂などが再現されており、
観客は村の中の好きな場所で劇を見ます、移動も自由です。
このようなスタイルの劇は日本でも中国でも初体験でした。
劇だけでなく舞台装置も目の前で見ることができるので、
中国語が分からなくてもそれなりに楽しめると思います。
私の中国語レベルでは内容は半分も理解できませんでしたが面白かったです。