中国でのいろいろ

中国での生活、出来事をぼちぼち綴っていければと思っています。

福建省 厦門 コロンス島(鼓浪嶼)

2021-09-30 00:09:30 | <福建省>

厦門(アモイ)で最も有名な観光地と言えばコロンス島(鼓浪嶼)です。

岩でできた小さな島は2017年に世界文化遺産に登録されました。

 

 

もともと有名な観光地ではありましたが、

世界遺産に登録されて以降、国内外の観光客が大勢やってくる場所になりました。

 

 

厦門は清代のアヘン戦争に敗れた後、南京条約によって開港させられた港のひとつです。

列強諸国の共同租界がコロンス島に造られ、欧米諸国の領事館や日本領事館もこの島にありました。

今でも当時の洋風建築が数多く残されています。

 

 

また、厦門のある福建省といえば”華僑”、厦門は明代から貿易で栄えた港町です。

島には華僑の大富豪たちの別荘や邸宅も数多く建てられました。

現在では島民の住宅として使われているそうです。

 

 

コロンス島ではこれらの歴史などから家庭でのピアノ普及率も高く、

学校でも音楽の専門授業が行われているそうです。

ピアノ博物館や音楽学校もあり、有名な音楽家やピアニストが数多く排出されていることから、

ピアノ島、音楽の島とも呼ばれています。

 

 

島へ渡るフェリーは厦門市民用と観光客用に分けられていています。

島に最も近い厦門輪渡埠頭は市民専用なので観光客は厦門国際郵輪中心から船に乗ります。

厦門国際郵輪中心から20分ほど、厦門輪渡埠頭からだと10分ほどで到着です。

 

 

17時以降になると厦門輪渡埠頭も厦門市民以外でも利用できるようです。

厦門輪渡埠頭へ戻る船の出る三丘田埠頭では17時より前の時間でも乗船できました。

 

 

コロンス島で最も高い場所にあるのが日光岩。(登りませんでしたけど)

島全体や対岸を見渡すことができる人気の場所です。

 

 

島内には日光岩の他にも皓月園、菽荘花園、オルガン博物館などの有料観光施設があります。

今回は、古い洋館を眺めながらの街歩きや海岸の散歩を優先したので全て入り口だけ見てスルー。

 

 

洋館や繁華街から少し離れた場所にはビーチがあります。

人混みに疲れたら、ビーチで一休みするのもよいかと。

 

 

休憩とお昼ご飯を兼ねて海岸沿いのカフェに入ってみました。

屋上にはテラス席があり、絵画教室もやっているようなちょっとお洒落なお店。

頼んでみた台湾魯肉飯は観光地の割にはお手頃価格で味もまあまあ大丈夫でした。

 

 

島では自動車やバイクの使用は禁止されています。

物の運搬はリヤカーを使った人力で、沢山の荷物を積んだリヤカーをあちらこちらで見かけます。

重いリヤカーは急停車できないので人通りの多い場所でぼんやりしていると大声で怒鳴られたりします。

 

 

2006年に放送されたNHKのふれあい街歩きでも紹介されたコロンス島。

きっとその頃はまだここまで観光客が多い島ではなかったのでしょうね。

 

 

以前見た観光案内では、”静かな芸術の島でゆっくり読書などを楽しむ。。”

みたいなことが書かれていたような気もしますが、今はちょっとそんな感じではなさそうです。

 

 

でも周りをよく見渡すと人が少ない場所や通りもきっと見つかるはずです。

そんな場所見つけて異国情緒に浸りながら少しのんびりコーヒーでも。

街歩きだけでなく観光施設も巡ってみようと思うなら、共通入場券を購入する方がお得です。

 

 

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蘇州 お散歩 葑門横街(feng men heng jie)

2021-09-23 00:09:23 | <蘇州>生活

葑門横街は昔からある蘇州の台所という感じの商店街です。

旬の物が店先に並ぶのでここに来ると季節を感じることができます。

 

 

今は地下鉄5号線も開通して竹輝橋駅が最寄駅になりました。

3番出口から莫邪路を北へ5分ほど歩くと葑門横街の入り口です。

 

 

莫邪路側の葑門横街は明清代っぽい雰囲気の建物や飲食店などもあります。

買うものがなくてもお店を覗きながらぶらぶら散歩するだけで楽しい場所です。

 

 

中国の中秋節と言えば月餅、行列のできているお店もありました。

蘇州の月餅は最も一般的な広式と違って皮がパイ生地のようにサクサクしています。

また、餡子やナッツ、果物などが入った甘いものだけでなく、肉餡の入った肉月餅も有名です。

 

 

葑門横街は長さ700mほどなのでそんなに長い通りではありません。

野菜、肉、魚、乾物、総菜などなど、小さなお店が両側に並んでいます。

 

 

通りには野菜市場の建物もあります。

でも、せっかくここまで来たら通りを歩きながら旬の物を物色。

 

 

今の時期の旬は鶏頭米や菱など。

鶏頭米とはオニバスの実で蘇州特産品のひとつです。

八百屋さんだけでなく、いろんな店の軒先で鶏頭米の殻を手でむいています。

 

 

手で剥いたものは値段が高く、1斤(500g)で120元ぐらいします。

機械で剥いたものは少し安いのですが、手で剥いたものの方が美味しいそうです。

 

 

里芋も剥いてから売っていました。

自分で剥くと手がかゆくなるのが嫌だけど、

スーパーで売っている剥いたパックの里芋は薬も入っているんじゃないかと不安なら、

ここで買う方が安心?かもしれません。

 

 

総菜系で最も人気があって行列ができているのが爆魚。

爆魚は川魚を揚げて、醤油ベースの甘辛ダレで少し濃いめに味付けします。

これも蘇州料理のひとつで、そのまま冷菜として食べたり、麺に乗せたりします。

 

 

こちらはネットの記事でも紹介されている周媽媽香粽。

ちまきどれもはかなり大ぶりで、肉のちまきには大きな肉の塊がごろっと入っています。

1個でもうお腹いっぱい。。

買ってすぐ食べると言えば奥から熱々を出してくれます。

 

 

観光客の姿もちらほらありますが、ここに来る大半は地元の人達です。

野菜類は地元産のものが多く、お年寄りや家族連れが袋に野菜などを詰め込んで歩いています。

 

 

秋になって上海蟹の季節も始まりました。(蘇州だと陽澄湖の上海蟹や太湖の大閘蟹など)

9月から10月は雌の蟹、11月からは雄の蟹が美味しくなります。

 

 

連休になると蘇州の観光地は混雑しますが、ここならあまり普段と変わりません。

2往復ぐらいして、鶏頭米、里芋、枝豆、蓮根、ナツメなどを買って帰りました。

 

 

今年の中秋節は21日、中国では9月19日から21日まで3連休でした。

連休中は蘇州の各地で中秋節のイベントやライトアップが行われ、地下鉄も終夜運行していました。

寒山寺も21日はライトアップ、夜空には満月が。

来週はもう国慶節の連休ですが、今年も帰国できそうにありません。。困ったものです。

 

 

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蘇州 老舗洋食屋さん 西西里西餐店

2021-09-16 00:09:16 | <蘇州>食事・喫茶

観前街にある西西里は蘇州では老舗の洋食屋さんです。

2000年前後に蘇州へ駐在されていた方ならきっと懐かしい店だと思います。

 

 

今では蘇州にもお洒落な飲食店が増え、各国の料理が食べられるようになりましたが、

あの頃は上海まで行かないと蘇州ではちょっと。。という感じでした。

 

 

西西里もすごく美味しいという訳ではありませんが、ごく普通に安心できるお味。

昔は洋食屋さんなんて数えるほどしかなく、

お手頃価格でとなると西西里か谷川ぐらいしかなかったように思います。

 

 

メニューも基本的にはずっと変わっていない気がします。

あまり覚えていませんが値段もそんなに変わっていないんじゃないかと。

 

 

ここに来るとよく頼むのがオムライス。

今時のふわとろ卵ではなく、昔から変わらず薄焼きの卵でライスを包んでいます。

 

 

ビール単品でもピーナッツなど簡単なおつまみを付けて出してくれますが、

お供にぴったりなオニオンリング、お好みでタルタルソースを付けて頂きます。

 

 

日式定食があるのに気付いたのは割と最近。

昔はなかったような気がするのですが、単に自分が気付いてなかっただけなのかもです。

 

 

とんかつ定食など、弁当風メニューもいくつかあります。

中華系喫茶店の新島珈琲などでも弁当形式の日式定食がありました。

昔駐在や出張されていた方ならこの感じも懐かしいのではないでしょうか。

今ではもう中華系喫茶店の数もずいぶん少なくなりました。

 

 

薄暗い店内はちょっと昭和を感じさせる雰囲気。

日本でもバブルの頃はこんな感じの食事もできる喫茶店をよく利用した覚えがあります。

 

 

棚に並んでいるお酒の種類も多いです。

夜に行ったことはありませんが、バーみたいな感じになるのでしょうか。

それこそ昭和の”カフェバー”みたいな。

 

 

西西里の創業は確か20年以上前、蘇州で最初の洋食屋さんだったはずです。

たまにお昼ご飯を食べに来るぐらいで夜のことは分かりませんが、

以前と比べてこの店で日本人を含め外国人を見かけることは少なくなりました。

お客さんの数自体も少なくなっている気がします。

 

 

店員さんも年配の方が増えました(というかみんな年を取った?)

今ではオーダーを取りに来るのもおばちゃんです。

もう店のある建物も古くなっているので、そのうち建て替えの時期も来るのでしょう。

 

 

私が初めて蘇州に来た頃には高速鉄道もなく、

今のように思い付きでちょっと上海へお出かけなんてことはかなり困難でした。

もちろん蘇州市内には高架道路も地下鉄もなく、蘇州市内の移動でもそれなりに面倒で。。

今では当たり前の電子マネーや配車サービスも考えてみるとごく最近のこと。

西西里に来ると昔のことが懐かしく思い出されます。

常連でもない私が言うのもおこがましいですが、

昔から変わらない雰囲気とメニューのこんなお店もずっと続いてくれるといいなと思います。

 

 

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無錫 蕩口古鎮

2021-09-09 00:09:09 | <江蘇省>観光

蕩口古鎮は蘇州、無錫、常熟の3つの市の境界にあります。

2000年以上の歴史がある水郷古鎮ですが、観光地化されたのは最近のことです。

 

 

観光ブームにあやかろうと2008年ごろから修復や整備が進められ、

2010年には中国歴史文化名鎮に認定されています。

 

 

ただ、かなり不便な場所にあるので車がないとちょっと不便です。

無錫駅や無錫東駅からなら708路のバスで蕩口古鎮の入り口まで来られるようです。

また蘇州北駅から83路のバスで行くこともできるようです。

 

 

古鎮の面積はそう広くはありませんので一回りするのに半日も必要なさそうです。

旧居や博物館をじっくり眺めるならもう少し時間が必要かもしれませんが。

 

 

北倉河の両岸にある石畳の道が綺麗に整備されています。

所々に土産物屋、食料品や飲料、雑貨、レストランなどがありますが、店の数はあまり多くありません。

 

 

華氏義庄、銭穆旧居、華蘅芳の生涯の展示館、王幸旧居、華君武旧居、会通館、関帝廟、時計博物館が、

古鎮の中の主な観光スポットです。

 

 

これらはこの街から輩出した学者や音楽家、漫画家、芸術家などの旧家や資料館などで、

王幸さんは音楽家、華君武さんは漫画家、いずれも近代~現代の著名な方々とのことです。

 

 

また、ここに暮らす人々に多い姓は、”華”さんだそうです。

古鎮の著名人の名前に多いのもやっぱり華さんです。

 

 

学校からの遠足(社会見学?)の受け入れにも力を入れているようで、

蕩口古鎮の公式HPを見てみると、見学や体験学習カリキュラムが掲載されていました。

逆に平日の方が子供達で賑わっているのかもしれません。

 

 

古鎮の川には、売魚橋、売鶏橋、太平橋など、

28(だったと思います、たぶん)の古い石橋が架かっています。

 

 

周庄や同里のように有名な江南の水郷古鎮と違って人も少ないので、のんびり散策できます。

大型連休の人出は分かりませんが、普通の土日なら水郷の船も順番待ちは不要かと。

 

 

古鎮の入場料は70元ぐらいだったかと思いますが、ネット予約すると40元のようです。

休閑カードが使える場所ですのでカードがあれば無料です。

個人的な感想ですが、70元で入るのは少々お高いかな。。という印象も無きにしも非ず。。

 

 

休憩とお昼ご飯を兼ねて永安橋の近くの泰園小籠という店に入ってみました。

 

 

江南料理や定番の無錫小籠包以外にも麺類などの軽食もあります。

麺や雲呑の値段は高くありませんし、味も大丈夫でした。

 

 

細い路地の奥には庭園式の綺麗なホテルもあります。

ホテルに一泊して、近郊で採れる銀魚や河蝦などの料理を味わうというのもできそうです。

この辺りはスッポンの産地でもあるそうです。

 

 

水郷古鎮は好きだけど人が多い所はちょっと。。と思う方にはお勧めの場所のひとつです。

ここなら日頃の喧騒を忘れて少しのんびりという感じの楽しみ方もできそうです。

ただし、あまり期待しすぎると本当に何もないなぁで終わってしまうかもしれません。

 

 

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蘇州 お散歩 山塘街の狸探し

2021-09-02 00:09:02 | <蘇州>生活

いつも観光客で賑わっている山塘街。

全長約3600mの山塘街はその通りの長さから七里山塘とも呼ばれます。

 

 

日本の一里は約3.9kmですが、中国の一里は約500mなので七里になります。

七里を七狸に置き換えた、七狸山塘という別名もあります。

 

 

明代に山塘河や街の鎮守として7匹の狸の石像が置かれたそうです。

時々ぶらっと出かける山塘街へ、今回は狸を探しに行ってきました。

7匹それぞれが何らかの象徴、意味を持っているそうです。

 

 

山塘街の最も東側(閶門側)から順に、まず最初は山塘橋にある美仁狸。

美仁狸は目にした方も多いはず、一番見つけやすい狸です。

この狸は優雅の象徴です。

 

 

通貴橋にあるのは通貴狸、富の象徴です。

この辺りは明清代にとても栄えていた商業地区でした。

 

 

星橋にあるのは文星狸、学識の象徴です。

星橋は宋代に架けられた橋で、その後明代、清代に修復、再建されています。

以前は文星狸の横にあるお店の戸板で隠れていることが多く見逃しやすい狸でした。

 

 

閶門側から歩くと文星狸のある星橋の先には観光客がほとんどいなくなり、

昔ながらの生活道路に古い家が並んでいます。

風呂やトイレのない家も多いはずで、おそらく取り壊しや建て替えが進むのかと思います。

 

 

7匹なので、一里塚のように一里ごとにあるのかと最初は想像していましたが、

どうやら山塘河に架かる橋の袂にいるようです。

橋の数は7つ以上あるはずなのでどの橋にも必ずいるわけでもありません。

 

 

次の狸は彩雲狸、幸福の象徴です。

文星狸からかなり離れて北環高架と鉄道橋を越えた場所にあります。

彩雲橋は他の狸の場所と違って簡素な橋です。

元は木板だった橋は宋代に石板になり、現在は鉄筋コンクリートになっています。

 

 

七狸を探していると何してるのぉという感じで猫が寄って来ました。

狸の中国語表記には”狸”の他に”狸猫”というのもあります。

狸猫を日本語に直訳するとヤマネコ。。七狸が狸ではなく猫の顔にも見えてきます。

 

 

白公狸は健康の象徴です。何となく一番愛嬌のある顔。

普済橋は清代に架けられた立派な石橋です。

花崗岩で造られた石橋は水郷古鎮でよく目にする3つ穴の形状になっています。

 

 

海湧狸は縁、ゆかりの象徴です。

虎丘の入り口に架かる望山橋の下にあるので油断すると見落とします。

虎丘周辺は再開発や地下鉄工事などが進んでおり、

山塘街沿いにも民族博物館を建設中です。(もう完成したかも)

 

 

虎丘の入り口で山塘街は終点のような気になりますが、まだもう少し先に最後の狸がいます。

ただし、今は望山橋から先の建物の取り壊しが始まっているので、

もしかするとしばらくの間は真っ直ぐ進めなくなっているかもしれません。

 

 

山塘街西側の終点は街外れの少し寂しい場所になっている西山廟橋です。

ここにあるのが分水狸。機会、チャンスの象徴です。

狸を探す目的以外にここまで来ることはありません。

 

 

明代に置かれたとされる七狸ですが、元の狸は全て消失してしまったそうです。

普済橋に最後まで残っていたひとつも1966年になくなり、

2006年に山塘街の観光地化と共に復活させたものの、雑草の中に埋もれていたり、

店の戸板で隠れていたりと、つい最近まであまり大事にされていなかったようです。

 

 

私が初めて蘇州に来た頃は山塘街が観光地化され始めた時でした。

七里山塘景区と呼ばれる広済路から山塘橋の間は入園料も必要で、

店も少なく人影もまばらで今とは全く違う雰囲気でした。

 

 

無料化されてからは観光客や店も増えて今のように賑やかになりましたが、

景区から外れた広済路から虎丘の間はまだ昔とあまり景色や人通りも変わっていません。

山塘街のお散歩は片道で考えるとちょうど良い感じの距離です。

賑やかな通りから路地のような石畳の道まで七狸を探しながら歩いてみるのも楽しいかと思います。

でも往復となると夏場はちょっと躊躇する距離になりますので、

七狸を探すなら見落とさないようにどうぞお気をつけ下さいませ。

 

 

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