巴郎山の麓からはヘアピンカーブの続く山道を一気に登っていきます。
ここまで来ると標高は3000mを越えます。
前編の記事はこちら。
冬季は天気が良くても日影は凍結していますので要注意。
凍結路をナメた走りをすると当然のことながら道から落ちます。
ここから先、巴郎山を上る道沿いが雪山などの景色を堪能できるエリアになります。
この辺りには標高5000mを越える52の万年雪の山々があるそうです。
路肩に空き地がある場所や、ちょっとした休憩施設なども点在していますので、
車を停めて景色を楽しむことができます。
道から見えるこの景色で熊猫大道は有名ドライブコースになっています。
平日に行ったせいもあるのか車は多くないです。
山の上で五色のタルチョがたなびいています。
色の順番は青、白、赤、緑、黄の順に決まっており、それぞれ、天、風、火、水、地を表すそうです。
タルチョが見える場所にはだいたい休憩所や車が停められるスペースがあります。
眼下に雲が出ていたりするのを見ると、標高の高い場所にいることを実感できます。
標高4000m近くになるともう木は生えていません。
下界とは全く違う景色です。
しばらくもうヘアピンはないので運転しながら少しよそ見?をしても大丈夫。
巴郎山峠(4523m)へ向かう省道303号線は今シーズンから冬季通行止め。
2016年に開通した全長8.8kmの巴郎山隧道を通ります。
それでも巴郎山隧道の標高は3850m、既に富士山を越えています。
トンネルの上に見えるのは巴郎山の山頂(5040m)でしょうか。
百度ナビではトンネルを抜けた所から戻る形で登山口まで行けるルートを引いてくれましたが、
残念ながら実際にはトンネルの両側とも峠方向は通行止めになっていました。
気を取り直して四姑娘山方向へ、巴郎山隧道を出ると小金県に入ります。
ここから四姑娘山風景区までは10kmほどの距離。
しばらく走ると四姑娘山が一望できる場所、四姑娘山観景点に着きます。
ここには休憩所、売店、それなりに綺麗な無料のトイレもあります。
標高6250mの四姑娘山は万年雪、チベット語で斯古拉神山と呼ばれています。
東方のアルプスとも呼ばれる四姑娘山は自然保護区にもなっており、
ジャイアントパンダの生息する臥竜自然保護区などと合わせて、
2006年に世界自然遺産に登録されています。
抜けるような青空と四姑娘山が見えただけで今回のドライブはもう満足。
姑娘とは娘さん、お嬢さんのこと。四姑娘で四姉妹の意味になります。
長女が大姑娘、次女が二姑娘、三女が三姑娘、四女が四姑娘です。
末っ子が一番背が高い山でお姉さんになるほど順に低くなります。
4つの山を合わせて四姑娘山と呼ぶこともあります。
駐車場に車を停めると物売りのおばあちゃんたちが駆け寄ってきます。
何も買わなくても意地悪などされませんのでご安心を。
おやつ兼お土産にチベット族のおばあちゃんから牛肉干(ビーフジャーキー)を購入。
せっかくここまで来たので四姑娘山風景区の長坪溝、海子溝の入り口まで行ってみました。
もちろん、現在は外国人の入園はお断りなので入り口を眺めるだけ。
車を停めると今度は入園券を売るおばちゃんが寄ってきます。
彼らはおそらく地元の人用の年パスみたいなものを持っているので、
この人達を利用すると外国人でも潜り込める可能性があるかもしれません。
山の中では携帯の電波がない場所も所々あります。
邓生沟(鄧生溝)近辺はチャイナユニコム、チャイナモバイル共にダメでした。
熊猫大道沿いの休憩所ではトイレの多くが有料(1元)です。
スマホ決済できないこともあるので小銭は用意しおくことをお勧めします。
事前に道路状況を正確に把握することは外国人には困難です。
中国検索サイトは、広告や古い情報が多く基本使い物になりません。
かと言ってgoogleなどの検索サイトで中国の道を検索しても情報がとれるハズもなく。。
基本的には百度などのナビアプリなどを使えば、
かなりリアルタイムに道路状況を把握して迂回してくれたりするので指示に従えば何とかなります。
(山の中で電波がなくなると動きませんが。。)
少々緊張することもありましたが、景色を十分堪能して無事に戻ってくることができました。