長白山は中国吉林省と北朝鮮との国境にある標高2744mの休火山です。
登山口は北景区、西景区、南景区の3ヵ所あります。
今回は1日目が西景区、2日目は北景区からと2回登りました。
長白山で最も有名なのは天池という、山頂にあるカルデラ湖なのですが、
なぜゆえ2回もというのは山頂の晴天率がとても低い山なので。。
一般的に長白山に登ると言えば、北景区(北坡)のことを指します。
見所の多い北景区は大勢の観光客で賑わいますが、西景区はとても静かです。
残念ながら朝から小雨の降る天気、天池を見るのは難しそうです。
長白山の周りは自然保護区になっているので一般車両の通行が規制されているのでしょうか、
景区の入り口から専用バスで1時間ほどかかって山の麓に到着します。
山の麓でまた別のバスに乗り換えて山を上ります。
どちらのバスもかなり乗車時間が長いので、
トイレは景区の入り口か山の麓の乗り換え場所で済ませておく方が無難です。
山頂までもう少しという場所までバスで移動します。
最後にここから1400段(だったかと)の階段を西坡側山頂の標高2470m地点まで登ります。
上りは雨も降って視界も悪く。。階段はずっとずっと続いています。
運動不足の私には結構きついです。
7月上旬頃までは雪も残っています。
西景区には、長白山国際天然スキー公園があり、冬場には天然雪のエクストリームスキーが楽しめます。
時々休憩しながら何とか山頂へ。
予想していた通り天池は全く見えません。。霧の中です。
天池は見えなくても西景区から登ると中朝国境を体験することができます。
こちらは中国側、漢字で中国と書かれています。
反対側はハングル文字で朝鮮と書かれています。
国境と言ってもこの場所を往来する人はいませんので、双方の国境警備隊がいる訳でもありません。
この位置から撮ると、国境をまたいでいる?いない?
長白山全域は中国が領有権を主張していた場所でしたが、
北朝鮮へ譲歩する形で、45.5%が中国領、54.5%が北朝鮮領になっています。
山を下りる頃になると晴れ間が出てきましたが、今日の天池は諦めて錦江峡谷へ向かいます。
錦江峡谷は溶岩が1000年以上の年月をかけて雨風の侵食や断裂によってできた峡谷です。
谷の深さは80m~100mあります。
削られた溶岩には、駱駝、筍、孔雀、サイなどの名前が付けられており、
様々な形状を見ることができることから、火山天然熔岩盆栽園とも呼ばれています。
長白山の麓は緑豊かな自然林が広がっています。
峡谷の木道を歩いていると野生のリスが餌をねだりにきたりします。
天気が少々悪かったり、山頂が霧で覆われていたりしてもここでは自然の中の散歩が楽しめます。
せっかく自然が楽しめる場所にまで来たのなら静かにのんびりしたい、
長白山は天池だけ見ることができればもう満足と思う方には西景区の方がお薦めです。
景区の入り口へ戻った時にはもうすっかり青空が広がっていました。
午後から長白山へ登っていれば天池を見ることができたのかもしれません。
夕方に露水河国家森林公園に立ち寄ってから延辺朝鮮族自治州まで移動。
朝鮮料理を食べて温泉ホテルに泊まってと、この日も温泉三昧でした。
疲れを癒して翌日は長白山北景区(長白山北坡)から天池リベンジです。