27.03.10 70歳死亡法案可決 NO.730
「70歳になった者は安楽死しなればならない!」という法律が可決されました。 この法律が成立
した日現在70歳を超える者は、法律成立の日から起算して2年を経過すると、同じく安楽死をしなれ
ばならない。
この法律適用を免れることが出来る者は、国会議員経験者・皇族・医療費介護費を全額自己負担と
することを宣誓したもの・年金の受給を辞退する者・かつ、ボランテイア活動をして社会に貢献する者
などとなっている。
この法律の制定の目的は、激増する社会保障費(年金・生活保護)・高齢者医療費などの費用負担
のために国家財政が破たんすることを防止すること。
また、役に立たなくなった老人の生計・医療費などを、次代を担うべき若者に過重負担させている現
状を打破し、国力を取り戻すことにある・・・など、荒唐無稽ともいうべき内容ですが、若者のニートの
問題・老人介護の厳しい現実・江戸時代と変わらない男社会の意識の問題・身勝手な利己主義が蔓
延する現代社会の現況・家族ってなんだろうか?と風刺し、また厳しい問題を刃のように突き付ける。
それなのに読んでいて面白いと感じさせる筆さばきの素晴らしさ、そして最後はハッピーエンドで終わ
る、久しぶりに読んでいて楽しく・面白い本でした。 一読をお勧めします。
*「70歳死亡法案可決」 垣谷 美雨著 幻冬社 刊