27.06.15 新 自 由 主 義 5 NO.826
「自己責任」というもっともらしい言葉が幅を利かせている。 自分のことは自分でするとい
うと極く当たり前のことですが、でも「過労死も自己責任だ」、そんなに働かなくったっていいじゃない
か! 死ぬ奴が悪いのだ! と財界人が嘯くとちょっと何に言ってんだ!と言いたくなる。
その論で言えば金がないのも自己責任だ。 だから、自分の目や腎臓やその他の「部品」を自己責任
で売ったらいいんだ。 というような理屈になって行くような気がする。 「臓器売買に関する法律」とい
うようなものがそのうちに、多数決で成立するかもしれない。
「70歳死亡法案可決」とか「生存の制限に関する法律」など、高齢者の生存を制限しよう、高齢者・障
がい者・そのた自己責任で生きて行けない者の生存に制限を加えるべきだという「法律」が、いまフィ
クションの世界では登場している。
世界の国には「安楽死法」というものがあって、死にたい人は安楽死を選ぶ「権利」があると認めところ
がある。 でも、日本に出来る「安楽死法」は、そんなもんじゃなくって、一定の基準を満たせない者に
対する、義務的な死を課すものになるのではないか・・・と思う。 法務官僚当たりでは目下法律の素案
作りに取りかかっているかも知れない。
*安楽死法 治癒の見込みがない病気・苦痛から逃れない等の場合は、医師 に致死量の睡眠薬を調
整してもらって、医師の面前で服用し「死ぬ」権利を定めた法律。 実務上の取り扱いはかなり幅広く活用
され、必ずしも厳格な条件を満たさなくても「死ねる」らしい。
ベルギー・オランダ・ルクセンブルグ・スイス・アメリカのコロラド州・ワシントン州で認められている。