雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森 184 「オウム真理教」裁判を取材した森達也さん著『A3』集英社、2010年

2012年01月03日 06時39分55秒 | 本と映像の森
本と映像の森 184 「オウム真理教」裁判を取材した森達也さん著『A3 エー・スリー 』集英社、2010年11月30日第1刷~2011年7月9日第2刷、531ページ、定価1900円+消費税

 ちょうど12月31日に「オウム真理教」の元信者・平田さんが警察に出頭したので、この本の紹介をします。

 森達也さんは映画監督で、オウム真理教を追ったドキュメンタリー映画「A1」「A2」を撮影した方です。

 この本は、オウム裁判の傍聴記録であり、オウム幹部と対談した記録です。

 非常に貴重な記録であり、ぼくたちの既成概念を壊してくれる、とてもいい本だと思います。
 
 「オウム真理教」とは、宗教を装った悪質なテロ集団というイメージが濃厚なのですが、その実態、とくに幹部信者の実際を詳細に追った、日本人必読のルポだと思います。

 ボクも「オウム真理教は、実際に優秀な宗教だった」と思います。麻原さんは「優秀な宗教者であった」と思います。

 一般の通念とは違って、オウム真理教が優秀な宗教で、麻原さんが優秀な宗教者であったからこそ、ああいう事件を起こせたのだと思います。

 イスラーム教が現実の歴史に大きな改変を加えて、軍事的に大きなイスラム世界を作ってしまったように。

 非常に重要なのは、麻原さんの裁判途中での精神の変質は、何か薬剤が投与されたのではないかという疑惑を提起していることです。

 平田さんの出頭を契機に、あらためてオウム真理教の問題、ではなくて、オウム真理教が私たちにつきつけた問題を真摯に考えたいと思います。

 ところで、映画「A」「A2」は、まだ見ていません。どうしたら、見れるのでしょうか?

 (写真は、大規模店舗・イオン市野店の看板です)

 
 

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