新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

政治はどうなっているのだろうか?

2011-03-20 14:54:27 | Weblog

さて、先程の記事に続けます。

腰椎椎間板ヘルニアで動けなくなり、入院してから運動などを控えておりましたが、少しずつ軽いJoggingなどを始めようかと思っています。運動しないとストレスがたまっていけない。

健全な肉体に健全な精神は宿ると言いますし…少しずつJoggingと加圧トレーニングの再会を・・・。

その前にもう一つだけ書きます。

 

 福島県最大の人口34万人を抱え、一部が福島第1原発の屋内待機地域になっている、いわき市の渡辺敬夫市長が、放射性物質漏れで高まった市民の不安を抑えるため、備蓄していた安定ヨウ素剤を対象の全15万人に配布していることが20日、分かった。

 安定ヨウ素剤は、体内被曝(ひばく)による甲状腺がんを防ぐ効果がある。一方、新生児の甲状腺機能低下症など、まれに副作用が生じたり、年齢などで服用量が異なるため、原子力災害対策特別措置法に基づき、国の指示後に住民に配布すると定められている。

 しかし、国の指示がないため、いわき市は18日から独自に配布。第1原発から30キロ圏外の福島県三春町(人口1万8000人)も「万一に備え」(同町)、安定ヨウ素剤を配布していることが判明している。

 渡辺市長は市のホームページで、「市民の不満に思う気持ちに応え、万が一、高い濃度の放射能物質にさらされた場合に備えた」と説明している。

 いわき市は北端だけが第1原発から20~30キロの屋内待機のエリアに入るが、市役所には市内全域から住民の問い合わせが殺到していた。

 服用効果などから、安定ヨウ素剤配布の国の基準は、妊婦を除き原則40歳未満で、いわき市の対象者は約15万人。

 市長の配布指示を受け、いわき市は世帯ごとに錠剤や乳児用シロップを袋詰めし、用法の指示も同封。配布を始めた。配布には市薬剤師会も協力し、区長らに注意事項の説明をしているという

 渡辺市長は、ホームページで「市から指示があったとき以外は絶対に服用しないで」と強調。「服用いただく際には、あらかじめ私から『服用してください』とお知らせします。指示に従い、適切な対応をお願いします」と、本来は国が決める服用時期も、市が決める考えを示している。市独自の「ヨウ素剤相談窓口」を設け、配布後の態勢も整えた。
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現在の国の対応に関しては・・・余裕がないのもあるとは思いますが、後手後手に進んでいるように思います。
たぶん、みんなが思っていることだと思うのですが「避難指示」を出すのであれば、「避難後の指示」なども出してほしい。避難しろ~あとは勝手にしろ。そっちにまで余裕がない・・・では困るのです。
実際に「優先順位」を決めて動いているのだと思いますが、あまりにも余裕がなさすぎるとは思います。
構想する(Imageなくして、Manageできるわけがない)ことがまずできないでいるように思えます。
構想して、実行する。単純な作業ですが、それが口で言うほどたやすくないのは承知しているつもりです。
しかし、それができなくては「政府」の意味があるのでしょうか?
医療現場の前線で最近は患者さんのことを考えているとき以外は、ほとんどが地震関連のことを考えているように思います。
それは全国の多くの人が同じような状況だと思いますが、はやく「復興」という言葉が現実のものになる日を期待したいと思います。
昔なりたかった3つの職業「医師」、「生物学者・教師」、「政治家」。体が3つあったら政治家になってみたいと思ったりします。
それでは、また。
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好中球減少患者の怖さ

2011-03-20 14:23:22 | 医療

こんにちは

昨日は昼食を食べに行き、月1回くらい行っているリラクゼーションにでも行こうかと思っていましたが、病棟で急変があったということで病院に行きました

 

任せてもよかったのですが、1年の間AMLの緩和ケアをやっていた患者さんでしたので、ご家族への説明は僕がしたいと思い病院に戻りました。

 

なんとか退院までこぎつけたいと思っていましたが、飲み薬の抗生物質に切り替えてすぐ血圧が下がりました。徹底抗戦をするなら、この段階でもPMXなどを使用すれば救命の可能性はありましたが、家族とお話をしてそのままの体制で進めることにしました。

AMLも緩和ケア、別にもう一つ癌があって(そちらに対する抗癌剤+放射線治療により・・二次性MDS→AMLへ進行)そちらも緩和ケアの段階、感染症の制御が内服抗菌薬でできたら、一回だけ家に帰ろうというのが家族と本人の希望でしたが・・・。

 

これが血液疾患の怖いところで、内服抗菌薬で5日間抑えられたら大丈夫という判断(使用している抗菌薬を一種類ずつ内服に変更して、発熱がないこと・CRPの上昇がないことを確認しながら・・・。白血球は600/μlでした・・・)でしたが(金曜日に御家族や本人と日曜日に退院という話をしたのに)、大丈夫と判断した翌日に一気にショック状態になりました。たぶん、今までいなかった細菌(特に緑膿菌)が入ってきたんだろうな・・・。昔も同じことが起きたけど・・・。

 

いままで一年間、好中球がほとんどない状態で引っ張ってこれたことが奇跡に近いのかもしれませんが、何ともやるせないことです。

 

ただ、僕達血液内科医が頑張って引っ張り続けると緩和ケアと言っても、数ヶ月くらい頑張れたりするんですよね。

 

だから僕らとしては頑張るしかない。しかし・・・・この状況下(血液内科医不足)でどこまで頑張れるか?

 

そう思わざるを得ない。

 

まぁ、できることを目の前の患者さんに対してやる。それだけではありますが・・・。

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

仕方がないけど、厳しいなぁ。本当に一瞬の勝負になることがあるから・・・。

では、また。

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