こんにちは
今、帰ってきました。
病棟はそこそこ落ち着いていますが、昨日も緊急入院が2名おりました。
一人は再生不良性貧血で3月初旬に外来受診された方です。ネオーラルを投与したら貧血が改善しました(1ヶ月で)。しかし、息苦しさが変わらないということで、身体所見+胸の写真を撮ったら心不全が疑わしかったので、循環器内科を受診しなさい…と言っていたら、受診前に救急搬送されました。
今まで入院していた病院では何を調べていたのだ!
と、ちょっと思いましたがSevere ARということで来週には循環器内科に転科する方針と・・・。
流石に今回のはちょっとまずいな~と思ったので、循環器内科の早い対応(まぁ、向こうの個室が空かないから、空くまで待ってください・・と言われている)に感謝です。
今日は患者さんに大きな動きはなさそうでしたので、1時過ぎに病院を出て昼食を食べて帰ってきました。
で、ネットを見始めたところですが、今日の最初の記事はこちら。
命がけの作業員守れ…幹細胞の事前採取訴え
読売新聞 3月26日(土)10時13分配信
移植の際、免疫拒絶反応を防ぎ治療の可能性を高めるためだ。
虎の門病院の谷口修一・血液内科部長によると、原発事故を巡り事前採取が行われた事例は世界的にもないが、「命がけで作業にあたる人たちを守るために行うべきだ」と訴える。同部長は今回の事故を受け、造血幹細胞の採取にかかる期間が従来(4~5日)の半分程度で済む未承認薬の輸入を計画している。
東京電力は、今回の事故で、作業員の幹細胞の事前採取は「行っていない」としている
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相変わらず熱い人ですね・・・。
ただ、今回は治療するとしたら放射線により自分の幹細胞が死滅したのを補えば良いので、自家末梢血幹細胞採取を行っておくのは悪くはないと思います。
万一には備えられると思いますし・・・。
ただ、末梢血幹細胞採取をするためには「できる施設」「できる人員」「機械」が必要で、それほどの余裕がある血液内科は…それこそ虎ノ門病院とかに限られてくるのではないでしょうか?
因みに未承認薬はたぶん「接着因子を引っぺがす」モゾビル(Plerixafor 注) でしょうね。
Plerixafor はCXCR4ケモカイン受容体の阻害剤で、その関連リガンド(受容体にくっつくもの)であるSDF-1α(間質細胞由来因子1α)の結合を阻害します。
SDF-1αとCXCR4はヒト造血幹細胞(HSCs)の骨髄へのtrafficking輸送およびhoming帰巣での役割を果たします。また骨髄では、幹細胞CXCR4はSDF-1αを介して、あるいは接着分子の誘導を通して、骨髄にこれらの細胞を固定する手助けをします。
先日、末梢血幹細胞採取をしようとしたAPLの再発の患者さんがPoor mobilizarだったのですが、こいつがあれば関係なく取れます。
できるかできないかは別として、この熱い思いに感動しました。
まえ、セカンドオピニオンをお願いした時も熱い返事が来たしなぁ・・・・。
では、また。
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