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朝、ゴミ捨てに行ったら、隣の畑にツユクサが・・・
家に戻って カメラもって 再度じっくり撮ってきました(^^
この花は 上を向いてますけど・・・
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ツユクサの開放花は 通常このように横向きで咲きます。(ということは 閉鎖花があるということなんですけど、詳しくないので 割愛)
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小花は 画像(の下の小花)のように 苞と呼ばれるつぼみのような葉の中に(苞が開いて)咲きます。
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ツユクサの花の面白いところは 雄しべが3タイプ、小花についているところです。
3タイプのうち 1タイプは生殖用ではなく昆虫のエサ用なんてのもあります。
そして開花の時期により 自家受粉と 他家受粉のチャンスをもっています。
最初のチャンスは まだつぼみの状態のとき。苞の中にあるときで、長い雄しべと長い雌しべがくっついているので、ここですでに 自家受粉が行われていることが多いそうです。
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上のほうの小花に見えるように、3つのタイプの雄しべは 異なる形をしています。
そのうち2種類は 葯(花粉を入れておく袋)が黄色っぽいです。
いちばん長い雄しべは 丸っぽくて、葯は 白っぽいです。
下の小花に 雌しべが写ってますが、雌しべの長さは 先ほどの丸っぽい雄しべの長さとちょうど同じくらいです。
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先ほどの小花にもう少し近づいてみます。先ほどの 一番長い2本の雄しべ(白っぽい雄しべ)は 丸っぽいので O字形雄しべと呼ばれてます。O字形雄しべは完全に生殖機能をもった雄しべです。
そのつぎに 黄色い雄しべが1つだけありますが、これが Y字型おしべといって、生殖用と虫のエサ用の両方の機能を持つ雄しべです。
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いちばん短い3本の ギリシャ文字のパイ(π)の形をした雄しべは 「X字形雄しべ」と呼ばれ、虫に食べられるための花粉のみを提供します。
右側に 紫色ののびているのが 雌しべです。
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このように 長さを変えて3種類の 機能別雄しべをもっているので、目論見どおりいけば、花に来た虫は X字形雄しべの花粉を食べようとして O字形雄しべにつかまるので、足に生殖可能な花粉が付き、その足で 別の花に行き 同じ格好をすると、ちょうどその位置に雌しべの柱頭があり、受粉できる、ということなのですが・・・
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まあ、すべて目論見通りにいく確率はそう高くは無いでしょうが、ツユクサは保険として 夕方萎むとき、O字形雄しべが 雌しべを巻き込むように 自らを巻き取るのです。これで未受粉状態の雌しべも 確実に自家受粉が可能となります。