“みっちー、ちるちる”こと星野みちる。彼女を初めて見たときの印象は「ルックスが80年代のアイドル風」。
AKB48の中で、トップクラスの歌唱力を持つ彼女。自己紹介でも「歌に命懸けてます」というフレーズを言っていたりもします。元々彼女はシンガーソングライター志望で、AKB48に入る前はライブハウスで自作の曲を歌ったりしていたそうです。あの“ライブインマジック(※1)”で歌ったこともあるとか。
そんな彼女がなぜAKB48に入ったのか不思議なのですが、まあ、彼女なりの考えがあったのでしょう。ただ、AKB48内ではあまりフィーチャーされることもなく、折角の歌唱力が生かされていない感はありました。
しかし、最近になって、FCイベントで披露された曲「ガンバレ(作詞:秋元康、作曲:星野みちる)」がファンに絶賛され、現在行われているコンサートツアーのセットリストにも組み込まれました。
コンサート初日、彼女が現れて「ガンバレ」のイントロが流れ始めたとき、会場からどよめきが起き、間奏では拍手が起こりました。恐らく、ファンにも彼女にソロで歌わせてあげたい、という思いがあったんでしょう。
それにしても、ほんの1年半前までは、小さいライブハウスで歌っていた彼女が、満員の東京厚生年金会館で自作曲を歌っている姿には感慨深いものがありました。満員の厚生年金会館で歌える歌手って、そうそういないと思うんですよね。彼女の夢の一部が叶った瞬間だったのではないでしょうか。
ちなみに、劇場での普段の彼女は、一見やる気なさげに見えます。脱力系と言いますか。まあ、そこが彼女の魅力でもあるのですが。しかし、そんな彼女の意外な一面を表しているエピソードがありました。
彼女の生誕祭でのこと、大島麻衣が
「メンバーが(1日に)3回公演はツライとこぼしていたら、ちるちゃんが『なんでツライって言うのかな。聴いてくれる人がいるのは嬉しいことなのに』と言いましたよね。この言葉はAKBとして活動していく上で、とても励みになりました。」
といったことを言っていました。きっと少ないお客さんの前で歌うことが多かったであろう、彼女だからこそ、出てきた言葉なのかな、と思ってみたり。
※1…地下アイドル御用達のライブハウス。最近はAKB48の公演が無いこともあって、盛況だとか(パク)。