この“メンバー雑感”は、AKBを卒業した子は基本的に“番外編”として書いているのですが、彼女はまだ卒業して間もないのと、研究生だったということで、“研究生編”の方に書きます。
“ありゃま”こと有馬優茄。彼女を初めて見たときの印象は「笑ったときの顔が元アイドルの上野未来似。」
彼女は、AKBのメンバーの中で、非常に“異色な”子でした。
◆異色な志望動機
まず、彼女がAKB48に入ろうとした動機が異色です。彼女の志望動機は
「秋元康さんに会って、漫画の感想を伝えたかったから」
だそうです(パク)。彼女は「あずきちゃん」という漫画が好きだったそうなのですが、「『あずきちゃん』が好きです」ということを、原作者である秋元康氏に伝えようと思い、ネットで検索したら、“AKB48”が出てきたので、
「AKB48に入ったら、会えるんじゃないの?」
と思い、応募したとのこと…。AKB48自体については、ほとんど知らなかったそうで、オーディションで他の子に、
「誰好きなの?」「何回受けたことあるの?」「劇場に行ったことある?」
と質問されたけど、全く分からなくて大変だった、という事を後にモバメで送ってきました。
多分、後にも先にも、こんな志望動機なのは彼女だけでしょうね(笑)。
◆ステージ上での彼女
ステージ上でも、彼女は異彩を放っていました。何せ、踊っている最中、ほとんど客の方を見ません(笑)。どこを見ているかと言うと、ステージに貼ってある番号(※1)か、周りのメンバーを見ているか、のどちらかでした。
で、しばらくその場に留まって歌うパートになると、ホッとしたような表情で、やっと客の方を見ます。しかし、また踊ったり移動したりするパートになると笑顔が消えて、周りのメンバーを見ることに集中するのです。
見ているこちらが心配になるぐらい。でも、ある意味で観客の視線を釘付けにするパフォーマンスでした(笑)。
◆“モバメ(※2)”職人
さて、彼女の特徴を語る上で、絶対に外せないのが、「モバメが非常に面白い」ということ。
「(学校で)周りにAKBであることがバレた日のこと」
という内容のメールなんかもありました。他のメンバーって、あまり「AKBであることに対する周りの反応」については話さないので、興味深かった。
その他にも、「学校で席替えの日に休んだら、一番前にされてた」ということを嘆くメールとか(笑)。
口調も面白かったですね。「~だからさぁ」「~わなぁ」とか。友達に対して喋ってるような口調。たまに、「これ、友達に送ったメールの使い回しじゃねえか?」という感じのものもあった(パク)。
手紙に対する返事も丁寧でした。不特定多数の人が見ているモバメで、名前を晒すわけにはいかないので、封筒の特徴を書いて、その人だけに分かる形で返事していた。手紙に対する返事をモバメに書く子は多いですが、こういう風に返事しているのは、私が見た限り、彼女だけ。
また、彼女は“しりとり”をしながら、その言葉について書く、というシリーズを不定期で続けていたのですが、最後が「AKB48」になっていたのも、よく考えてるなあ、と。
さて、残念ながら、彼女は「チーム研究生オーディション」で落ちてしまったため、AKBを卒業してしまいました。彼女は成績が良かったらしく(※3)、大学受験のため、AKBの次のオーディションは受けない可能性が高いと思います。
AKBに復帰しなくても良いので、もう一度だけ、彼女のブログを読んでみたいですね。モバメじゃなく、どんな形でも良いので。
※1…立ち位置を指定するため、ステージの前の方には番号が貼られています。
※2…メンバーからブログ風のメールがリアルタイムで携帯に配信されるというサービス。
※3…担任の先生にも、再三にわたって大学受験を薦められていたのですが、AKBの活動のため、今年の大学受験を諦めた経緯があります。