師走。もう師走。
今日はそんな挨拶をそこここですることになるでしょう。
今朝は彼女が早めの出勤なので、朝ドラBS版を見ながらさっさと朝ごはんとコーヒーを
テーブルに並べていたら、
着替えを終えた彼女が「LONGーNECKED LOONって何?」と問うてきます。
うちの2011年壁掛けカレンダーはイヌイットアートで、
月初めにめくると、面白い表情をした、写実と言うよりはどこか祈りがこもって様式化した生き物の絵が
姿を現します。
敬意を払いつつ、こちらの絵を掲載。さあ、日本語では何という生き物でしょうか?
英和辞典→広辞苑を調べると、漁業の役に立つそうです。
魚を食べるために、この鳥は群れを作って集まるので、それを目印に漁業ができるからだとか。ふむふむ。
さらに、ウィッキーを見てみると・・
瀬戸内海でこの鳥を利用した漁が、あった・・・過去形・・・
この鳥がイカナゴをねらって集まると、イカナゴが潜りそれを襲うタイなどが上昇、
それをねらって一本釣りするそうですが、
近年の瀬戸内海環境変化で魚が減り、この鳥も姿をあまり見なくなったようなのです。
数の回復はほぼ不可能とも。
だから、この鳥を使った漁法も、そもそもとりようがない。
瀬戸内海の古い漁師さんなら、きっとこの絵を見て、なにか物思うのかもしれません。
生き物の話を聞くとき、なかなか楽しい気分になれることは少ない今日この頃。
師走の朝、イヌイットのどなたかが描いた「アビ」を前に、
祈る気持ちを持つのでありました。