日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

2011年12月30日 京都旅行2日目は 薬師寺まで足を伸ばします

2011-12-30 23:01:20 | 旅行記

東の夜明けが遅いのは、毎年この時期ここに来ると実感します。

朝7時になってようやく山の端少し明るく。

うだうだして、7時45分になってようやく起き出し、ジョギングに彼女と二人で

出かけます。

ホテルでもらったジョギングマップにある、平安神宮に向かい、琵琶湖疎水を渡り返して

永観堂から南禅寺前を通り、蹴上に登って戻ってくる5キロコースを走りました。

調子のいい彼女に私もほぼ全力。固まった足首がほぐれるのにかなり時間を

要したというものの、5キロ26分は、私の不調より彼女の好調といわなければ、

私の力が悲しくなります。

というほどへこんだわけでもなく、きりっと冷えた京都盆地でもこれくらい走れば

少々は汗ばんで、暖かい程度のまま、すぐに朝のバイキングへいきました。

ウェスティン都のバイキングは、パンがバゲットからコッペ、トーストにデニッシュまで

種類が豊富。サラダも色とりどりに並びますし、オーダーすれば好きな卵料理も

作り立てを供してくれます。また、土井の柴漬けほか、たんと並んだ和食も

楽しいラインナップなので、毎年楽しみなのです。

そんなゆっくりした朝を、テルモスに入ったコーヒーおかわりつきでいただきました。

 

相変わらず、スタートまでが時間がかかります。

10時40分に地下鉄・蹴上駅を出て、近鉄線に入り西ノ京駅へ。

第一の目的地は薬師寺です。

この奈良市にある法相宗の大本山は、

「天武天皇により680年に発願、持統天皇によって697年に本尊開眼、

710年の平城遷都に伴い現在地に移された」そうです。

 

 

大伽藍の向こうに金堂が大きく待ちます。

座したるは、白鳳時代作になる国宝・薬師三尊像。

薬師如来を中心に、日光・月光の両菩薩が並びます。

私たちの心と身の病気を救ってくださる仏様。

作品としても、腰の動きをつけた流動的な形が美しさを表現して

世界でも最高の仏像と仰がれていると記されています。

そして、伽藍の内側には見た目に楽しい東西の塔もあります。

改修中の東塔は白鳳時代のもの。

西塔は昭和56年に再建復興されました。

 

このほかにも、三蔵法師を祭った玄奘三蔵院伽藍などもみているうちに

昼も回り、京都ほどには多くない食べ物やさんから、彼女が調べていてくれた

評判の高いお蕎麦屋さんに入りました。

「よしむら」さんは10割そばが売りです。

 

角がたった、背が伸びるおそばでした。

ちょっと甘めのそばつゆも、冬にはいい具合であります。

 

お店をあとにして数分。

今日のもう一つのお参りが、唐招提寺です。

 

もう、教科書のころからの心のふるさと。東大寺の大仏殿とともに

視界に入るだけで心が定まるような建造物です。

屋根の上の動物や鬼をデザインした飾りにも目が行きました。

 

こちらも国宝の数々。

金堂と講堂はともに奈良時代8世紀後半の国宝建造物です。

金堂の中には、盧遮那仏坐像・薬師如来立像・千手観音像。

平成の大修理の過程展示に、手入れされ分解された姿にも驚きつつ、

仏を身近に求めたくなった2011年を深く思うのでありました。

 

さてと、取って返すは京都の五条。

雑誌を見て行きたかったパティスリーSは、既に年末休み。

残念とつぶやきつつ、

姉三六角蛸薬師、の六角へ。

奈良とはうって変わった、夕闇の中にも浮かび上がる街中の地蔵信仰を

集めるお寺です。

体も冷えたので、三条まで歩いて、落ち着きの喫茶イノダコーヒーへ。

 

ほっとするのは彼女とアップルパイがいるから。

コーヒーはアラビアの真珠という名前です。

なんやかやと、今日のお寺めぐりを思い出し話し合い、

店を出るともうすっかり町は帳の中。

PAGONさんや、衣やささん。俵やさんのデザインショップ遊形で

財布を緩める年末ならではの買い物をして、

南へ下り、京都二番目の夕食に行きました。

 

京の四条の橋の上。西詰めに建つ、レトロモダンな5階建て。

東華菜館は、量良し味良し、スピード良し。

そして決定印を押してしまうのが、飴炊きといわれるこちら。

そうなんですね、大学芋です。

揚げたて、からめたてでホクホクパキパキと香りと甘みと音が響きあう、

実に芋好きの心を射抜くすばらしいお菓子が待ってくれています。

食べても食べてもあきません。

お腹が割れそうにはなりますが、僕は負けません!!!

16切れのうち12切れをきっと私が食べたはずです。

彼女も良く食べたとほめてくれました。

明日の運動は必須になりましたが、今日も満腹の夜を迎え、

祇園から知恩院の坂を上がり、蹴上に回り込んで

ホテルへ帰り着きました。

おやすみなさい。

ここまで、無事たどり着いた根気のいいかたには、深くお礼申し上げます。

 

 

 


2011年12月29日 京都旅行1日目は 昼食以降の旅日記

2011-12-30 21:37:22 | 旅行記

カッパに変身するほどお腹がいっぱいになるのが怖いので、

鳥のから揚げを一個残し、彼女もうどんを丼の底に泳がせたまま黄桜酒造を辞去。

伏見桃山駅に続く、実に生活感あふれる商店街の年末を、魚屋さんの干しダラや、

餅屋さんの大小鏡餅を店前で乾かす様子などに見つけながら、

京阪電車に乗車。東福寺まで参ります。

駅の名前の元になっている東福寺は昨年の京都旅行で尋ねたので、

今日はそちらとは逆の小道、つまり駅前を左に曲がります。

なぜ左かというと、先週の「ぶらり途中下車の旅」で、ナレーターのオヒョンさんが、

”じゃあ左へ”という強引なコメントで番組を進行したのを覚えていたから、

というわけではないのですが、

住宅街の神社の舞台天井に、こんな龍の彫刻があるのを紹介したのは

よく覚えていたので、彼女に紹介して自慢したかったのでした。

天井の裏なので、覗き込まない限り、神社の前を通るだけでは見逃してしまうの

ですよ。

という小話をおさえつつ、少し山に向かって歩いていくと、

泉涌寺に着きました。こちらは彼女のお見立て。

ちなみにJRの京都キャンペーンで、中秋の名月を紹介するポスターが

撮影していたのがこのお寺。東山三十六峰の南端、月輪山の麓に佇みます。

鎌倉時代創建の、戒律を基本に、天台・真言・禅・浄土4宗兼学、と申します。

そんな薀蓄をパンフレットで学びつつ、

門をくぐるとこの堂々です。

木々の迫る中を砂利の坂道が大きく下り、その底に仏殿が座しています。

世界のそこに行きて見たる果て

大きいことはいいことだ

感覚で捉えた修行の寺を出ると、

「真言宗 泉涌寺派 別格本山」と長い名のついた雲竜院に参ります。

こちらは見せられるお寺です。

名前の通りの龍が雲の上を駆ける図があるほか、台所に走り大黒天が

奇妙な赤い口をあけ、庭も広々としています。

そしてありがたき窓。

書院の壁に切り取られた明かり。

名は「悟りの窓」

そういうことです。

丸く四角く。外に向かう自分の心眼。

 

泉涌寺と雲竜寺、ともに皇室の方々を葬る場所となっていることで、

時々に天皇陛下、宮家の方が訪れるそうです。

 

そんなことも学びながら、東山沿いにタクシーを走らせ今日の宿・

ウェスティン都ホテルへチェックインしました。

入り口には偶然にも、昨年尋ねた東福寺の庭の写真が。

1000室を越す、巨大なこのホテルは、建物も複雑で廊下も入り組んでいるので、

この目印は実にありがたく使わせてもらいます。

 

手と顔を洗って、着替えをするともう夕ご飯の時間が近づきました。

今日は、四条烏丸からすこし下った「さくら田」さんに予約が入れてあります。

昨年は予約がとれなかったので2年ぶり。超がつくほど楽しみな懐石料理です。

そして2時間後。もちろん、その期待は裏切られること無く、

鱈腹となった体を引きずりながら、三条通から蹴上への坂を汗かきながら

登っていったのでした。

その、八日市は招福楼から味の端を発したご主人の供してくれたお品は

次のようなものでありました。

 

・海鼠腸の葛仕立て

・蛤真丈・・・出汁の透明感と旨味の結集は、今私が味わえる唯一無二のものです

・寒ブリの卸し大根巻きに鯛とイカのお造り

・柚釜は蕪にウニ

・茹で上げガニ

・海老芋と淀大根と鴨のつみ入れ炊き合わせ

・マナガツオの西京漬け・ゴボウ・イクラ・ほうれん草の白和え・くわいチップスの八寸

・ゆり根の釜炊きご飯に赤出汁と香の物

・章姫・ラフランス・オレンジの水菓子

・山芋金団にお薄

 

これだけを、カウンターで彼女と並び座り、目を凝らし、舌を鋭くしながら、

一つ一つを堪能させていただきました。

ご馳走様です!!!

 

 

 

 

 


2011年12月29日 京都旅行1日目はまず朝7時~昼食まで

2011-12-30 09:27:13 | 旅行記

恒例となってきた年の締めくくり京都旅行。

今年も仕事が終わった翌朝早くに、眠いけれどわくわくしながら

新幹線に飛び乗ります。

朝ごはんのお弁当は、ますます充実し、沢山ありすぎて迷いに迷う

東京駅構内のフードタウンで、「なすび亭」のオリジナル駅弁を2人でつつきます。

 

親子丼950円。バーニャカウダとの組み合わせ努力がなかせます。

食べた後に9合目くらいに雪がかぶった富士山を見て意識をなくして

午前中に京都に着きます。巨大な荷物をウェスウティンの出先オフィスで預けて

近鉄線に乗り換えます。

奈良行きの急行は、いやにロマンあふれるシートで人間工学基づき型

のすわり心地が抜群で、一駅しか乗らないのが残念なほど。

丹波橋で京阪線に乗り換え、中書島で下車します。

目指すのは・・・

こちら。歴史の舞台です。

宇治川に通じる運河は、その先に太平洋を見るわけです。

四国は土佐に通じる海の道。

そう、龍馬の史跡を訪ねる伏見の港。

酒蔵が立ち並ぶ京都でも、経済の中心となった場所。

景観を楽しみ、おみくじで「凶」をひいてしまった既述現場リポートのような年末気分を

味わった後に、あの寺田屋へ出かけたのです。

「龍馬伝」と「仁」の余韻もあるのかもしれませんが、多くの人がこの今となっては

小さな宿の、当時の人の体躯がそれほど大きくは無かっただろう事を想像させる

鴨居の低さなどを目にしつつ、階段を登り、お龍さんが龍馬に急を知らせた

五右衛門風呂、

寺田屋事件の刀傷跡(伝)

で、龍馬を身近に感じ(児玉 清氏の筆により色紙あり)

歴史に思いを馳せていながら、時間がたつとお腹が減りました。

昼食候補を彼女が探していてくれて、そこは酒屋のなか。

河童の酒屋さん。

カッパッパ、ルッパッパ・・・で気がつく人も多いでしょう。

黄桜酒造のカッパギャラリー内のレストランは、伏見の水を使った

料理が、かなりの美味しさで供されます。

鳥のから揚げは、かしわ使いのうまさもあいまって750円とは思えない

迫力の味で、透明な味で輝く色合いの竈炊き京都こしひかりとともに大収穫。

京うどんは、出汁が薄味にもしっかりあって、九条ねぎと鴨が冬をみせてくれて

これもまた楽しい出来です。

お腹もいっぱいになり、この後は、年末に心とお腹を洗濯する旅程になりますが、

これを書いているのは12月30日の朝。

もう今日の「洗濯」に、奈良へ出かける時間となりました。

1日目の日記も途中にして、まずはこのあたりまで。

旅日記のお付き合いに感謝です。