表参道は、246号からスパイラルホール横を少し入った路地。
ナプレさんは、入り口からイタリアン。ナポリに来た!という感じです。
実は今日の来訪は、後輩たちからのご招待。
一回り以上私より年が若い人たちが選んだ店は、驚くべき名店でした。
良くぞこれほどおいしく、しかも居住まいが楽しいレストランを知っているものだと
感心します。さすが、舌の肥えた世代というべきでしょう。
店先から見える大きな釜のなかでは、薪が炎を上げています。
小麦もイタリアから輸入した、「モリーノ・サンフェリーチェ社の良質の軟質小麦」を生地にして、
モチモチとした、噛めばかむほど滋味をあふれ出させてくれています。
焦げ目の香りは、燻製ともまた違った、薪火ならではの酸味をもっていて食欲をいざなってくれます。
怒涛の風味が、シンプルなバジルやトマトの具材を浮身にして口に流れ込む驚きといったらありません!
そんな口福を感じながら、ワインに舌も滑らかに動き、後輩たちの活躍ぶりをうらやみ、
少し自分の自慢話まで聞かせたりしてしまっていました。
マスターズ陸上で走っていること、交通事故に巻き込まれた一瞬のこと、
たどってきた仕事の浮沈・・・脈絡無く話しても、うなづいて聞いてくれる8つの耳。
こんな大名気分を味わうと、つくづく自分が”部下”と呼ぶ人たちに、実は支えられ持ち上げられているに
過ぎないことを実感します。しかも、それも悪くないな、年取るのもいいじゃない、という気分でです。
持つべきものはよき後輩!間違いありません。