翌日の日曜日は、心斎橋に出掛けました。
特に用事があるわけではありません。
この日は酷暑。大阪の夏は蒸し暑くて、ひときわ不快だと聞いていましたが、ニュースを見ると、梅雨明け後の暑さは、気温の点では東京のほうが大阪を上回っているとのこと。とはいっても、大阪もなかなかのものです。
地下鉄駅から地上に出ると、灼熱の太陽が照りつけます。
(暑い!)
炎天下よりよかろうと、心斎橋筋のアーケードを歩きましたが、大差ない。
あいかわらず、観光の外国人が人波を作っています。もしも、初めての日本観光が酷暑の大阪だったら、日本全体のイメージに悪影響を及ぼさないか心配です。
(ビールが飲みたい!)
道頓堀沿いにタイ料理の店があるのを思い出しました。幸い、煙草の吸えるテラス席が空いていたので、さっそくビヤシン(シンハービール)を注文しました。冷たいビールを喉に流し込んで、道頓堀を眺めていると、10分おきぐらいに、船が行き来します。道頓堀の遊覧船のようです。船客の中には、岸に向かって手を振る人もいて、無視するのもかわいそうなので、手を振り返したりします。
(一度くらい乗ってみようか)
酔いのために、理性が働かなくなったようです。
チケット売り場ではビールも売っていたので、紙コップに入ったビールを片手に船に乗り込みました。
お客さんは全員外国人。そりゃそうですよね、日本人は乗りませんよね。
中国系(中国か、香港か、台湾か)が3組と、韓国人親子、そしてタイ人親子。話し声から判別できました。船に備えつけの日傘を差して、強い日差しを避けます。
ドンキホーテのど派手な看板の下の船着場から出発します。
舳先では、ガイドのおばさんが、マイクを握っています。
「こちらのドンキホーテ、観覧車なんですが、数年前からなぜか動いていません」
笑う人はだれもいません。たぶん日本語がわかる人がいないんでしょう。
「橋の上の人に手を振ってみてください。大阪の人は手を振り返してくれますよ」
これはジェスチャーつきだったので、言葉はわからなくとも、通じたようです。
確かに橋の上の人が手を振り返してくれる。
(大阪の人じゃなくても、振るだろ。さっきぼくも振ったし)
「もうしわけありませんが、ここからしばらくマイク禁止地区なので、マイクを切らせていただきます」
おばさんは、マイクなしで、声を高めて説明をしますが、気の毒なことにだれも聞いていないし、唯一日本語を解する私は船を後ろの方にいたので、声が届かない。
いくつかの橋をくぐってから、船をUターンします。
所要時間20分。
(これで900円は高いなあ)
とんぼりクルーズ(遊覧船の名前です)にはいくつか種類があって、落語家が落語調のガイドをしてくれるのもあるらしい。それはもっと高いんでしょう。
あべのハルカスにとんぼりクルーズ、二日連続で珍しい体験をしました。
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こんにちは。
会社に入って配属されたのが大阪で、エアコン無しの寮に入りました。
そこの夜の蒸し暑さといったら尋常じゃありませんでした。大量に汗をかきながら寝返りを打ち打ち朝を迎える日々でした。入社して初の雀の涙ほどの賞与を全部つぎ込んで買ったのがエアコンでした。