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写真:中津「バグース」のバリコーヒー
お盆休み前、大阪に出張した折、馴染みのインドネシアレストランでランチをとりました。
久しぶりだったので、アルバイトのインドネシア人は新顔でした。
「インドネシアのどこの出身?」
「バリ島です」
「じゃ、豚肉、食べるの?」
「はい、食べます」
「牛肉は?」
「本当は食べちゃいけないんですけどね…」
インドネシアはイスラム教の国ですが、バリ島はヒンドゥー教。イスラム教で禁じられている豚肉の代わりに、牛は神聖な動物なので食べない、と聞いたことがありましたが、ゆるい人たちもいるみたいです。
メニューのサテカンビンの説明に「ラムの串焼き」と書いてありました。
「カンビンはヤギでしょう?」
「そうですね…」
マスターに聞くと、日本で入手できるヤギ肉は堅くておいしくないので、少し前からラム(羊)肉を使っているとのこと。
「生まれて6か月ぐらいのヤギの肉はやわらかいんだけど、日本のヤギ肉は2~3歳なので堅いんですよ」
アルバイトの学生に聞きました。
「羊って、インドネシア語でなんだっけ?」
「えっと、カンビンじゃなかったかな」
「カンビンはヤギでしょう?」
「ヤギはgoatで、羊はsheepですよね。インドネシア語は…」
「ドンパだよ」
マスターが教えてくれました。
「彼はインドネシア語より英語のほうがよく出来るんですよ」
話を聞いてみると、ご両親はジャワ語とインドネシア語ができるけれども、彼は幼稚園から英語の学校に通っていて、家の中でも英語を使っていたんだとか。インドネシアでインターナショナルスクールは高いはずだから、裕福な家で育ったんでしょう。
サテカンビンと生ビールの後は、ナシゴレン(インドネシア風チャーハン)をいただきました。
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「コーヒーありますか」
「はい、こちらです」
メニューには、「トラジャコーヒー」と「バリコーヒー」がありました。
「バリコーヒーって、どんな特徴があるの」
「えっと、バリコーヒーはフィルターを使わないんです」
「鍋で煮るの?」
「いえ、コーヒーの粉に熱湯を注ぐんです」
「インスタントコーヒー?」
「じゃなくて、コーヒー豆ですけど、フィルターを通すと薄くなっちゃうんで…」
(よくわからないが…)
「じゃ、バリコーヒーをお願いします」
出てきたのは、真っ黒なコーヒー。カップの内側に、コーヒーの粉末が浮かんでいます。
「よくかき回して、粉が完全に沈むまで、1分ほど待ってから飲んでください」
飲んでみると、濃厚でコクのある味わい。
最後に、カップの底にドロリとしたコーヒーのかすが残っていました。
バリコーヒーは、豆の種類も違うんだろうけど、淹れ方にも特徴があるようです。
「日本にはあとどのぐらいいるの?」
「大学はあと6か月です。でも、就職も日本でしようと思ってます」
「次に来るのはたぶん半年ぐらい先だから、会えないかもね」
とても感じのいい青年でした。
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