犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

韓国便り~クッパで朝食

2016-11-09 23:15:18 | 韓国便り(帰任以後)

 三日目は11月3日で日本は休日。韓国での仕事もなく、午後の飛行機で大阪に帰るだけ。

 ホテルの朝食がまずかったので、外で朝食をとることに。

 二日酔いの翌日は、プゴクク(鱈の干物のスープ)がおいしい。

 武橋洞に名店があるのですが、ホテルのある仁寺洞からは遠い。歩けば30分ぐらい。地下鉄に乗って朝御飯を食べにいくのもなあ、と思って、近所を散歩してみました。

 韓国独立運動の聖地であり、慰安婦強制連行ゆかりの地でもあるタプコル公園(→リンク)の裏手には、庶民的な食堂が並んでいて、いくつかは朝も開いています。

 入口を厚手のビニールシートでおおったお店に入りました。

 丸テーブルに丸椅子の、大衆食堂です。タクシーの運転手か、近所のおじさんか、労務者風の先客が2人と、出勤前の会社員風の男性が1人、もくもくとクッパ(汁ご飯)をすすっていました。

「何にしますか?」

 席につくと、店のアジュンマが聞いてきました。

 メニューがないので、適当に

「クロム、プゴククジュセヨ(じゃ、鱈のスープをください)」

「そんなもん、ないわよ」

 アジュンマは気分を害したように、プイっと背を向けてしまいました。

 見ていると、この店のメニューは一種類のみ。大きな鍋に入った、中身のよくわからないスープと、ご飯しかありません。それをクッパプ(汁かけご飯)にして食べています。

(じゃ、最初から「何にしますか」なんて聞くなよ)

と思いましたが、気をとりなおして、

「クッパプジュセヨ」

と大声で注文しました。

 テーブルにはカクトゥギが山盛りになっています。

 スープはウゴジクク(白菜の青い部分のスープ)のようでしたが、味は可もなく不可もなく。

「オルマエヨ?(いくらですか?)」

「2000ウォン」

(安!)

 味も、アジュンマの感じの悪さも、この値段なら許せます。


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