写真:再会した山田よねと轟太一
虎子の明律大学の同級生の中で、ひときわ異彩を放っていた山田よねは、東京大空襲で死んだのではないかと思われていましたが、生き延びていました。
彼女の男装姿は(もしかしてトランスジェンダー)と思わせます。
実際は、姉が女郎屋に売られ、自分も売られかかったという経験をして、「女を捨てる」決心をしたということが語られているので、性的指向とは関係がないのかもしれません。
「虎に翼」の登場人物
もう一人の同級生で、花岡の親友だった轟は、戦後、復員してきました。花岡が闇米を食べずに餓死したことを知り、飲んだくれて路上で酔いつぶれているところに山田よねが通りかかり、二人は再会します。
よねにいざなわれ、よねが一人でやっているバー(マスターは空襲で死亡)に行くと、例の日本国憲法第14条が手書きされ、ポスターのように掲示されています。
第十四条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
「ずっと、これが欲しかったんだ。ほんとうは自分たちの手で勝ち取りたかった…」
日本国憲法が、日本の敗戦でアメリカ(GHQ)に押し付けられたものであったからですね。
話題が花岡のことに及びます。
山田「惚れてたんだろ、花岡に」
轟「何をバカなこと言ってるんだ」
山田よねは、轟が花岡に同性愛的な感情を持っていたのを見抜いていたのです。
憲法第14条は、人種、信条、性別、社会的身分、門地による差別を禁止していますが、性的指向については明示されていません。
性的マイノリティに対する差別が大きな社会問題になるのは、それから数十年後。
私の三女(フィリピン人と結婚)が10年前に書いた卒論のテーマは、同性婚でした。
先ごろ、台湾に続いてタイも、同性婚を認めるようになったという報道がありました。
ドラマの中で、よねと轟はいっしょに弁護士事務所を開くことにします。
新しい事務所が性的マイノリティの問題を積極的にとりあげていくのかどうか…。注目したいと思います。
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「虎に翼」関連の記事等をあちらこちらで見てきた流れでここへたどり着きました。他の記事もいくつか読ませていただき、一言でいえばファンになっております。