5月末から6月初めにかけて、長女と次女の誕生日が近接している関係上、毎年このころに家族の会食をすることが多いです。
今年の場合、私が大阪、長女と4女が川崎、残りが埼玉と、3カ所に一家離散状態で、日程調整に苦労しました。3女がデパートでの販売の仕事なので、土日は休みではないことも調整が難しい理由の一つでした。結局、木曜日の8時過ぎに、東京は中目黒の焼肉屋に行くことになりました。
店の選定は娘たちに任せ、私はなんとか時間に間に合うように仕事を切り上げて東京に向かいました。
娘たちに案内されたところは焼肉屋。私がよく行く庶民的なホルモン屋ではなく、おしゃれな店でした。USHIGOROというのは、牛頃か牛五郎かわかりません。
目玉は超厚切りというか、肉塊というべきか、上等な肉の塊を炭火であぶる一品。ほかに、各種の特殊部位あり、ホルモンありで、韓国育ちの娘たちは目を輝かせていました。
お酒のほうも、末娘が成人したので、全員が飲めます。生ビールを頼む者あり、サワーあり、ワインあり。
「私、ワインが飲みたいな」
「ボトルで頼むほうが安上がりでしょう」
肉は、上質で、とてもおいしいのですが、量があまり多くない。どんどん追加するはめになります。
3女、4女はいっしょに誕生日プレゼントを買いに行ったようです。次女のためのプレゼントが今はやりのインスタントカメラ。その場でプリントアウトできるやつです。かつて、ポラロイドカメラは、デジカメの普及で倒産に追い込まれましたが、デジカメ、スマホ全盛の今、かえってあの形式が見直されているんだとか。
私はミャンマーの空港で買った安物(だが値段は高い)の小物をプレゼント。
「デザートは何にする?」
(まだ食べるの?)
実は、会食の途中から私はあることが気になり始めました。
(結構、いきそうだなあ)
「そろそろいい時間だぞ。あした仕事があることだし…」
時間を口実に、これ以上の出費を抑えることにしました。埼玉組は、特急を予約しているので、実際、それに間に合うように帰らなければなりません。
(高いだろうなあ)
私が勘定書に手を伸ばすと、
「今日は私たちが出すから」
と、次女が先に取り上げました。
「最初からそのつもりだったの。今まで育ててくれてありがとう」
(…。そうだったのか。どうりで遠慮せずに頼むと思った)
私の気がかりは一気に晴れ、嬉しさのあまり涙が出そうでした。
総額が4万円で収まったのは、私以外の5人が女だったからでしょう。
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コメントを閉じたのを後悔…。
親になるって大変なことだけじゃないんだなと感涙です。
(勿論、そこまで育てあげるのに大変であったことは言うまでもなく…)
>大変なことだけじゃないんだな
そうですね。お金を借りることもできますし…