犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

台湾の親戚

2024-11-20 22:25:06 | 日々の暮らし(2021.2~)

写真:国立台湾大学

 私の母方の伯母(母の姉)が台湾人と結婚し、台湾に永住していました。

 伯母は2年半前に94歳で亡くなりました。

 2人いる娘(私の従姉弟)の1人の家族が、先ごろ、日本に来ました。

 私より一回り上で、75歳。ご主人は80歳以上。二人ともお元気でした。

 ご主人は台湾SGI(創価学会インターナショナル)の重鎮で、その弟もSGIの要職にありましたが、最近、役職定年を迎えたとのこと。ただ、今回の来日も学会関連の用事だったようです。

 従姉と会うのは、私の母の告別式以来ですから、かれこれ10年ぶり。

 自分の家族以外の親戚と会うのは、ほとんどが法事だというのは、この歳になると仕方がないことかもしれません。

 私は疎遠にしていましたが、兄の家族は比較的親しくしていて、台湾にも頻繁に遊びに行っていたようです。その兄も6年前に死に、今、私の生家には兄嫁が住んでいます。

 今回、兄嫁の家で会食をするというので、私も呼ばれました。

 生家に行くのも久しぶり。

 東急池上線は相変わらず三両編成でしたが、車体デザインが変わっていたり、いくつかの駅舎はモダンな感じに改装されていました。

 駅から家までの商店街も、昔あった店が別の店になっていたり。以前よりカフェやしゃれたビストロが増えていました。

 従姉夫婦だけでなく、息子さん、従姉のご主人の弟、姪も来ていました。私の甥夫婦とその娘も合わせ、総勢10人の賑やかな会食でした。

 従姉の息子さんは45歳。40年ぶりの再会です。私が20代だったころに台湾に行ったとき、幼稚園児だった息子さんに、秋葉原で買った自動車のおもちゃをプレゼントしたのですが、それがなんと台湾製だった、という笑い話を思い出しました。

「今、おもちゃはみんな中国製ですよ」

 彼は日本語があまりできず、英語であいさつしました。

 いただいた名刺を見ると、國立臺彎大學電機工程學系教授とありました。

「台湾大学教授! 昔の台北帝国大学ですよね」

「そうです。台湾でいちばんいい大学です。AIを利用した医療機器の開発をしています」


 台北帝国大学の創立は1928年。京城帝国大学に遅れること4年。9つある旧帝国大学の中では大阪帝国大学や名古屋帝国大学より古い。

 そんな伝統校で教授をしているというのは、大したものです。

「〇〇とは、ぼくの結婚式以来だね!」

「はい、日本に来たばかりのとき、東京を案内してもらいました。明治神宮とか、東京タワーとか」


 従姉のご主人の弟さんは、創価大学に留学していました。「富士登山」に行ったのはいい思い出です。

創価学会の思い出

 義姉の手作りのご馳走の最後に、バースデーケーキが運ばれてきました。数日前、従姉が75歳の誕生日だったのです。

 もう一人、従姉のご主人の姪は、今日本にいて、日本の創価学会で働いています。

 私の亡くなった兄は、一時期中国語を習っていましたが、そのときの先生が彼女だったのです。

「兄は東京オリンピックで中国語の通訳ボランティアをしたかったんだよね」

 しかし、オリンピックの前に、東京マラソンに出るための練習中、心臓発作で急死してしまいました。

「もし生きていても、東京オリンピックは無観客だったから、通訳はできなかったね」

 ひとしきり、台湾に旅行したときの話や亡くなった親族の思い出話に花が咲きました。

「定年になったらまた台湾に行きたいなあ」

「ぜひいらしてください」


 こうして、法事以外で親族と会食をするのは、ほんとうにいいものです。

台湾の伯母
台湾便り~再訪

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