犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

プラスアルファ

2023-06-13 22:44:23 | 言葉

「お父さん、プラスアルファって何ですか?」

 D(三女の夫、フィリピン人)に聞かれました。

「うーん、それ以上の何か、みたいな。英語じゃないの」

「違います。アルファはギリシャ語ですよね」

「そうか」


 ちょっと調べてみました。

プラスアルファ:〔和製plus α〕基準になる数量や金額などに追加すること(したもの)(三省堂国語辞典)

 やはり和製英語(英語じゃないので和製外来語?)でした。

 由来は、「アルファ」の項にありました。

 昔、野球の九回の裏に、戦わずに勝負が決まったときの記号×〔今はXで示す〕を、αのように書いたことから。

 野球のXゲーム(私はバツゲームと言いますが、「バツゲーム」はこの意味では三国に載っていないので、エックスゲームというのが正しいのかも)から来ているということです。

 新明解国語辞典の「アルファ」には、

 野球で、九回目の表までで勝負が決まったときの記号。xを筆写体に書いたのが起源であるという。現在は、xを使う。

 明鏡には、

 もと、野球で最終回裏の攻撃が終わらないうちに後攻チームの勝ちが決まったとき、その得点などにつけて言った語。アメリカでスコアブックに書かれた「X」または「×」を「α」に見誤ったことによるという。今では「4X対3」などと書くが、「X」に特別の読みはない。

 どうも、野球で使われていたXをαと見誤って、まず野球用語として使われ、そこから「プラスアルファ」という言葉が生まれたが、野球のほうは誤りに気づいて「X」に戻したのに、「プラスアルファ」のほうは使われ続けている、ということのようです。

 フィリピンを含む英語圏では使われませんが、和製英語が流入した韓国では、日本と同じように使われています。


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2 コメント

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罰ゲーム (スンドゥブ)
2023-06-15 08:04:19
バツゲームで思い出すのが、罰ゲームです。
TV番組等で敗者に与えられていました。
私の記憶におぼろげにあるのは、「底抜け脱線ゲーム」という番組で罰ゲームがありました。
返信する
なつかしい! (bosintang)
2023-06-18 11:26:07
「底抜け脱線ゲーム」は観ていました。

罰ゲームのその意味は、三省堂国語辞典に載っていました。

「ゲームで負けた者が、罰としてしなければならないこと」
返信する

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