犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

懐かしい車

2010-09-08 23:13:21 | 思い出
 バンコクで送迎の車からふと斜め前方を見ると懐かしい車が目に入りました。約30年前のカローラ。1970年代末に出たモデルです。

 なぜ懐かしいかというと,私が乗っていた車だからです。当時大学生だった私が免許をとって,最初に手に入れた車がパブリカ。カローラよりも前に出た1000ccの大衆車。ある銀行で営業車として使われたものを,4万円で譲ってもらったものです。クーラーもカセットデッキもついていない,ただ動くだけという車。タイヤは丸坊主で,4本かえたら,車の価格を上回りました。

 そして,2年後に買った初めての新車がカローラでした。

 1970年代末にどんな車があったかというと…。

 70年代のスーパーカーブームはオイルショックによって冷水を浴びせられ,また大気汚染が深刻化したために,車は「燃費向上」と「排気ガス規制」が求められるようになっていました。

 当時,世の中の車はまだ大部分がFR(フロントエンジン,リアドライブ)でした。ヨーロッパではフォルクスワーゲンがビートルを生産中止にして,FF2ボックスのゴルフを出し,大衆車の世界に革命をもたらしました。そして,日本も,ゴルフのパクリのようなFFファミリアが出て人気を博していた。

 一方,スポーツタイプの車としては,日産はスカイラインGT(ジャパン)にフェアレディーZ,トヨタはセリカ2000GT,マツダはRX7なんていうのが出ていましたね。いすゞの117クーペもエレガントな車体で人気があった。

 もちろん若かった私も,こんなスポーツタイプが欲しかったけれども,家に1台となると,ファミリータイプにするしかない。前述のファミリアや日産ブルーバード,新発売された初代カムリ,アコードなど迷いましたが,スポーツタイプのエンジンを積んだカローラセダンにしました。

 これはTE71という車体で,2T-Gというツインカムエンジンを搭載。当時,日産のターボ(ブルーバード,スカイライン)とトヨタのツインカム(DOHC)そしてマツダのロータリー(コスモ,RX7)がスポーツエンジンを代表するものでした。

 カローラには,レビンというスポーツタイプの車体もあったけれど,親や祖母を乗せるには後席への乗り降りが不便。それで,車体はセダンになりました。このセダンのGTは,レビンよりも車体が軽いので,むしろラリーで活躍していましたね。

 1600ccのツインカムエンジンは,6000回転まで軽々と吹けあがり,ゼロヨン(死語?)性能も優れていて,よく箱根などのワインディングロードにドライブに行ったものでした。

 この懐かしの車にバンコクで出会えたのです(もっとも,エンジンは違っているようでしたが)。

 その後,カローラは次のモデルでFF化され,日本の1800cc以下のファミリータイプからFR車が消えて行ったのはご存じのとおり。

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