気が付いたら、放送大学大学院の2024年度大学院修士全科生入学者選考結果が発表されていました。
数字だけ見ると、かなり厳しい闘いだったと思われます。私が修了した「人間発達科学プログラム」は2.67倍、「社会経営科学プログラム」は2.26倍と、ともに2倍を超えています。イメージとして、自分が合格するには隣の受験生が不合格にならないと合格できない・・・
でも、何度も言うように、募集人員を越えて出願がなされているのは「人間発達科学プログラム」と「臨床心理学プログラム」の2つのみ。その他のプログラムは、自分に実力さえあれば合格できます。それゆえ、「自分との闘い」となります。
それにしても、募集人員をクリアできているプログラムが全くないのが残念。そんなに合格者を絞ってどないすんねん!って文句も言いたくなるのですが、ムリに合格させても、修了できないなら、それこそ更に残念な結果といわざるをえないから・・・
放送大学大学院では研究指導の評価が「A」とか「B」なので、それほど大きなことは言えないのですが、不合格になるのは、何かしら問題があるから。正直なところ、自分だけで悩んでいても解決しない可能性が高いです。
きっと、放送大学の先生が研究計画書を見たなら「あっ、これじゃ合格できないな・・・」とわかるはず。私だったら、学部に入学して指導教官となる可能性のある先生の面接授業をすべて履修するだろうな。そして、あわよくば大学院進学を相談してアドバイスをもらうだろうな。先生の著書をすべて読んで、講演会や勉強会、やると決めたら学会にも入会するだろうな。
いやらしい努力のように見えますが、大学は違えど、昔なら、大学院進学前に研究室を訪問することもあったわけで(今はNGのことも多いですが)。プライドがどうこうというより前に、自分が指導を受けるであろう先生のことを知りたくないと思う方が失礼。先生の考えを把握するためにも、著書の1つや2つは読んでおくべきでは・・・と感じています。
それに加えて、何はなくとも「研究計画書」。これが、脆弱だと話にならないし、「計画書」である以上「2年間でまとめ上げる保証」を書類審査と口頭試問の際に証明しなければなりません。今までにため込んだデータや、研究の方法、どのような新規性があるかを示し、面接官を納得させる必要があるのです。
大変なように思えますが、少なくとも、2024年度は228人がクリアしているわけです。受験するだけのマインドの高い人なら、ポイントさえ押さえることができれば、さほど、合格は遠いものではないと確信しております(臨床心理学を除く)。
学部は単位さえ積上げれば卒業できます。いわば、大学が準備したものをクリアするだけ。一方、大学院は自分でテーマを決め、それをクリアしなければなりません。その点が非常に困難といえます。でも、昔と違い、平凡なサラリーマンが、専門外の研究科で6つも修士が取れるほど、学位が取りやすい時代になっています。自身の研究をブラッシュアップするためにも、アカデミックの専門家に師事し、学問を追究することが有益ではないかと思っています。