江戸ツウのひなこ先生(杉浦日向子)
も 書いてましたが、
江戸時代、
知しき(識)人たちの
夏の楽しみとして、
百物語・かいだん(怪談)会
というイベントが、
はやっていたようです。
夜、大人たちがあつまって、こわい話を、一人4つか5つする。
百話・はなしおえると、お化けが部屋に あらわれる
、
いじげん・たいけん(異次元体験)を
きたい(期待)する・・。
でも、本当に出ると 困るので、99話でとめておく
っていう
レクリエーションです
江戸時代じゃなくなっても、ゆうれい(幽霊)や ようかい(妖怪)に
関心をもつ人々により
行われつづけて
今にいたって
いるらしい。
そんな・あつまりを「舞台装置」とした
百物語本は
人気があるので、
いろいろ・書かれてきたそうですが、
うちのチット
のおすすめは、
明治生まれの小説家、
岡本きどう(綺堂)
が書いた、
せいあどうきだん(かんじ:青蛙堂鬼談)
っていう本です。
『半七捕物帖』の作者が書いた
百物語なので、
近代の話に
ほんのり
前近代が入りまじり、
とっても おもむきがあるという・・。
その中の
「兄妹の魂」と、
「山」と、
「利根の渡」と、
「敵討ちの話」は、
あたまの中に、ざんぞう(残像)が チラッ・チラッとあらわれるような、
何かをひき出す
本のう(能)的なこわさを、
かんじさせて くれるそうです。
今じゃ、郊外でも くらやみ(暗闇)ってないから、
読書の中に
くらやみをさがすのも、
ひとつの手だね、
って
うちのチットが 言ってました。