クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

雪の日に読む小説・6(『ある閉ざされた雪の山荘で』東野圭吾)

2021-01-19 | 本と雑誌

「雪の日に読む小説特集・第6弾

は、

もうひとつ

ふく(複)数人が、一ヶ所に とじこめられる

ミステリーを ご紹介します。


それは・・

ある閉ざされた雪の山荘で』。(東野圭吾)



 アガサ=クリスティばりに

あるあるな設定で 描かれる

殺人事件は、

「娯楽なサスペンスとして楽しめるはず。」


そう、期待しました

 さて・・、タイトルは

「雪の山荘で」と なっていますが、

じっさいのところ

雪はふっていません


 近くには バス停もあり、電話もつながる

いつでも・SOSできる

閉ざされていない空間(ペンション)

この「山荘」です。


 そこには、8人の男女が 集められるのですが
・・

 

この人たちは

今度いっしょに お芝居に出る仲間

で、

「演出家の先生」の 指示に従い、

けいこ(稽古)合宿に 来ています


 8人は、「山荘で雪の日に殺人事件が起きるという芝居の、

登場人物になったつもりで行動しろ。」

と 

命じられ

 「演出家の先生」のきたい(期待)に

こたえようと

自分なりの役作りに はげみます

 

が、

そのうち・・

一人、二人、、と

仲間のだれかが、ペンションから 姿を 消していき。。


(・・あれ これ、もしかして、本当に殺されてるんじゃないの

おびえはじめる

そんなお話。

 

<感想>

 

ネタばらしで

「三重構造の犯罪」を うたっているわりには

ありきたりな 筋立てで、

 (えまさか、これで終わる気

と、

ひがしの(東野圭吾)さんにしては

うすっぺらいのに びっくりしますが・・

しらべてみると、

この作品が

世に出された時期、

(まだ大ブレーク前ですが)やはり東野さんは

いくつかの作品を 同時並行で 手がけていて、、

 

(忙しくても、このレベルの小説を

どしどし「量産」できるからこそ

流行作家の地位を きずけるんだよな

なんて、

かんしんしました

 

だって・・

作品は、とてもかろやかに 書かれていて、

東野さんがしんぎん(呻吟)したようすが 

見られないんです

 

 王道の古典的ミステリーを書くのに、いちいち疲れてなんかいられない。」

という、

作家の小手先すら・かんじる

読んでいても

つかれない・雪のサスペンスでした。


 

(エッセイで、ご本人、

"高校生のころまで、江戸川乱歩を知らなかった”

と、

おっしゃっているそうですが、

そういう人が、こういう作品を 書くようになるなんて、おもしろいですね

 

 

おすすめ度:(ほかの東野作品にくらべると・・)すこし・・

 

 

次回は『かさこじぞう(笠地蔵)』です。「雪の日に読む小説」ではなくて、昔話ですが・・ 大好きなので、入れちゃいますね

 
コメント (13)
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