クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

雪の日に読む小説・9(『雪女』って何者か?考察)

2021-01-23 | 本と雑誌

日本で「雪の降る・昔話

と いえば

『雪女(ゆきおんな)』

が、超メジャー

 本日はラフカディオ=ハーン

(小泉八雲)

によって のこされた、

東京青梅の「雪女伝説」を お話しして、

こうさつ(考察)も します

(クリンは都民なので、東京の雪女を ひいきします

 

<まず、あらすじ>

 「 昔むかし・・、

茂作と巳之吉(みのきち)

という、2人の木こりが いました。

ある日、

吹雪で帰れなくなった二人は、近くの小屋で一夜をあかすことに なりました。

(さむい、、)

と 

巳之吉が、目を 覚ますと・・

 隣でねている・茂作に

白ずくめの女が 乗っかって

白い息を 

吹きかけているではありませんか

まもなく、凍死してしまった

茂作をみて

巳之吉は がく然とします

 そんな・巳之吉に向かって

女は、、

お前は、あの老人とちがって若く美しいから助けるけど、もし、今夜のことを他人に話したら、殺すからね


と 言って、去りました。


 命拾いした・巳之吉は、

翌年、

道で出会った美女・「お雪」と 結ばれ

子どもを10人も作り、

ラブラブに くらします


 お雪は、はたらき者の

良い嫁で、

肌は雪のように真っ白

おまけに

いつまでも・老いる気配がない女でした。(←うらやましい


 ある夜・・ 巳之吉は、

幸せな 気のゆるみから

うっかり、

あの日のできごとを

お雪に しゃべってしまいます

すると、お雪は

 その雪女は、私よ

誰かに話したら殺す、と言ったのに・・

子ども達に免じて、命は助けてあげるけど

私は 出ていく

 

と 叫んで

出て行ってしまいました。

 

白い霧となって・・

 

(END)

 ・・・なんという、さびしい話でしょうか。。


「話したら殺す」とまで・釘をさされたのに、ペラペラしゃべる男

一方、

男をかんし(監視)する目的で近づいたくせに、約束を破られたとたん、子ども10人を捨てていなくなる女

 まるで、か(噛)み合わない男女の

ひな型です・・。

ただ、

「各地の雪女伝説を 見てみると・・


 さびしい男の嫁になってあげたのに、むりやり

お風呂に入れられて、とけてしまった

かわいそうな雪女

も いたりして、、(※青森、山形、新潟)

雪女も、みんながみんな、「理不尽女・タイプ」では なさそうです

フォローしかけたところで

 しん(親)友・チットが、口を はさんできました


・・全体で見れば、圧倒的に理不尽だよ。雪女は

 

人間の精気を奪う(宮城、岩手)、

子供の生き肝を抜き取る(新潟)、

人間を食い殺す(秋田)、

呼びかけを無視すると谷底へ突き落とす(茨城、福島、福井)、

水くれというから水を差し出すとダメで、お茶を出すと助かる(岐阜)、

雪ん子を抱かせて、人間を雪に埋もれさせる(各地)

 

だって

・・・・・

どんな妄執の塊なんだろう、と思うわ

何なんだろうね 

雪女って。

若い男は助けるけど、年寄りは とっとと殺す

舅に婚家でいじめられて、追い出された嫁の幽霊とか

 

さっき検索してみたらね

ネット上では 

だれかが言った、

『雪女は、寂しい境遇の人のところに現れているから、そういう人にとっての、束の間の幸福を象徴するマボロシ

っていう

うまい説に、みんながのっかっている感じだったけど・・

 

私が思うに・・

雪女って、

ちょっと背が高い・設定なことが多いじゃない

東北地方だったら、日本海沿岸に流れ着いたロシア系の美女の、流浪の果ての姿

とも考えられるし、

もと蝦夷の女性が、一族を朝廷軍に殺された後ひっそりと山間の集落で生きていて、暮らしに困って旅人を襲っていた

とも、考えられる。

いずれにせよ、

安達ケ原の鬼婆といっしょで、ただの妖怪であるわけがないわよね・・

 

と、

歴史的かん(観)点で

こうさつ(考察)していました。

 

(チットはそういうことを、自分で考えるのが、大好きなんです

 

 クリンは、そうじゃなくて・・

ふぶきで 凍死しかけた・男の人たちが

死ぬ前に、

(どうせ死ぬなら、美女に殺される・・っていう形で死にたい。。というか、死ぬ前に、ものすごい美人に会いたい~~~~~

と 

ねがったら

脳からドーパミンとかが 出てきて

美しい女のマボロシを 見た

んじゃないかな~

 

なんて、

思うのですが・・

 

みなさまは、雪女って、何者だと 思われますか

 

 

おすすめ度:自分の地元の雪女伝説をひもとくと、おもしろい

 

 

(次回「雪の日に読む小説」は、立原正秋の小説『残りの雪』です。こちらも、かなしい男と女のお話です。やっと小説にもどります~

 
コメント (16)
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